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ビットコインの今後はどうなる?価格予想から今買うべきかを徹底解説
暗号資産の入門書

公開日:2026年10月29日
最終更新日:2026年10月29日
2026年10月時点のビットコインは、上がるとする予想が優勢な一方で、下落のシナリオも想定しておく必要がある局面にあります。
大手金融機関の2026年末の予想は、10万〜12.5万ドル(約1,580万〜1,975万円)で、2026年10月7日時点の約8.4万ドル(約1,330万円)を上回っています。
一方で、ビットコインの価格は2025年10月の最高値から約3割低いままで、2026年9月には米国で暗号資産の法案が否決され、FRB(連邦準備制度理事会)が資金を引き締める判断をするなど、価格を下げるできごとも起きています。
価格が上がるという予想だけを頼りに、近いうちに使う予定のあるお金で買うと、次の大きな下落でビットコインを手放さざるを得なくなるおそれがあります。
2026年は、大手金融機関が年末の価格予想を何度も見直したように、予想そのものが大きく変わっている年だからです。
本記事では、ビットコインの今後について、各専門家の予想をもとに、上がる理由や下がる場合のシナリオを中心に解説します。
記事を読み終えるころには、ビットコインの価格上昇と下落の両方のシナリオから、ビットコインの今後を予測する判断材料にしていただけますと幸いです。
目次
ビットコインは今後どうなる?2026年の最新動向と両シナリオで検証

結論からお伝えすると、ビットコインの今後については上がるとする予想が優勢ですが、下落のシナリオも同時に想定しておく必要があります。
上がるとする予想が優勢なのは、主な金融機関の2026年末の予想の多くが、現在のビットコインの価格より上にあるためです。
一方で、金融機関がビットコインの2026年末の予想価格を、2025年末から2026年にかけてくり返し見直してきた点も見逃せません。
ここでは、ビットコインの今後を見通すうえで、以下4つのポイントを解説します。
- 上がるとする予想が優勢な一方で、下落も想定しておく必要がある局面
- 金融機関・専門家の最新予想と、価格が上がる見方と下がる見方の根拠
- よく話題になる「1BTC=1億円」までの距離とその見方
- 今後の価格を左右する米国の資金の引き締め・各国の規制と法案・ETFへの資金の出入り
【結論】上がるとする予想が優勢だが下落シナリオも想定しておく必要がある局面
2026年10月時点のビットコインは、上がるとする予想が優勢な一方で、下落シナリオも想定しておく必要がある局面にあります。
主な金融機関が予想するビットコインの価格は、いずれも2026年10月時点の価格より高くなっています。
一方で、ビットコインの価格は最高値から約3割低いままで、米国での資金の引き締めや暗号資産の法案の停滞といった、価格を下げるできごとも実際に起きているからです。
2026年10月7日時点のビットコインの価格は、約1,330万円(約8.4万ドル)です。
この数字は、2025年10月6日につけた史上最高値の約1,890万円(約12.6万ドル)から、約3割低い水準にあります。
一方で、大手金融機関の予想は、以下のようにいずれも現在のビットコインの価格を上回っています。
- シティグループ:今後12か月で11.3万ドル(約1,785万円)
- バーンスタイン:2026年末に12.5万ドル(約1,975万円)
- スタンダードチャータード銀行:2026年末に10万ドル(約1,580万円)
※円換算は、本記事内すべて1ドル=158円で統一しています。ただし、過去の価格(2025年10月6日の史上最高値など)は、当時の為替をもとにした円建ての目安です。
金融機関が予想するビットコインの価格だけをみれば、上がるという予想が優勢ですが、その予想そのものが2026年に入ってから何度も見直されています。
たとえば、スタンダードチャータード銀行は2026年末の予想を15万ドルから10万ドルに引き下げ、シティグループは一度8.2万ドルまで引き下げたあと、2026年10月に11.3万ドルへ引き上げました。
このように、同じ金融機関の予想でも、1年のうちに数万ドル単位で上下しています。
さらに2026年9月には、米国の中央銀行にあたるFRBが市場の資金を引き締める判断をしました。
米国議会では、暗号資産の市場ルールを定める「CLARITY法案」が、2026年9月15日の上院の採決で、審議に入るために必要な60票に届きませんでした。
そのため、2026年10月時点で、この法案が成立する見通しは立っていません。
このように、主な金融機関の予想はいずれも2026年10月時点のビットコインの価格を上回っていますが、実際の市場では、FRBによる世の中に出回るお金の引き締めと、CLARITY法案の否決という、ビットコインの価格を下げるできごとが2つ続いています。
そのため、どちらに転んでも慌てないよう、両方のシナリオを知っておくことが、判断の手がかりになります。
この結論を押さえておけば、ビットコインの価格が上がるという見方のニュースにも、ビットコインの価格が下がるという見方のニュースにも振り回されずに、自分の判断の軸を保てるようになります。
金融機関・専門家のビットコイン最新予想|価格が上がる見方と下がる見方の根拠を比較
2026年10月時点で公表されている、金融機関や専門家によるビットコインの価格予想は、高いもので2026年末に12.5万ドル(約1,975万円)、低いもので4万〜5万ドル(約632万〜790万円)と、大きく開いています。
ビットコインの価格予想が大きく開くのは、金融機関や専門家によって、資金の流れ、採掘にかかる費用、過去の値動きの周期のうち、どれを主な根拠にするかが異なるからです。
同じ過去の周期を根拠にしていても、ビットコインの価格がいつ底を打つとみるかによって、予想は変わります。
資金の流れを根拠にする予想で、特に取り上げられるのがETFです。
ETFとは、証券取引所で株と同じように売買できる投資信託のことです。
米国では2024年1月からビットコインに投資するETFが売買されており、ETFを通じてビットコインに入る資金や出ていく資金の量が、予想の根拠として注目されています。
以下では、金融機関や専門家による主なビットコインの価格予想と、それぞれの根拠を、表にまとめました。
| 予想区分 | 予想した人・機関 | 価格予想 | 公表時期 | 主な根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 現在価格より上と予想 | バーンスタイン | 2026年末に12.5万ドル(約1,975万円) | 2026年 8月26日 | 約4年ごとの周期が続く前提で、採掘にかかる費用の何倍の価格で取引されてきたかを過去の周期に当てはめて計算 |
| 現在価格より上と予想 | シティグループ | 今後12か月で11.3万ドル(約1,785万円) | 2026年9月30日(7月の8.2万ドルから引き上げ) | ETFなどの投資商品に、今後12か月で約50億ドルの資金が入る前提 |
| 現在価格より上と予想 | スタンダードチャータード銀行 | 2026年末に10万ドル(約1,580万円) その前に5万ドル(約790万円)まで下がる可能性を指摘 | 2026年2月12日(15万ドルから引き下げ) | ETFの購入者の平均購入価格が約9万ドルで、含み損による売りが出やすい |
| 現在価格より下と予想 | フィデリティ(ジュリアン・ティマー氏) | 2026年は価格が伸び悩む年になりうる。 下値の支えは6.5万〜7.5万ドル(約1,027万〜1,185万円) | 2025年12月 | 約4年ごとの周期から、2025年10月の最高値が頂点だった可能性 |
| 現在価格より下と予想 | ピーター・ブラント氏(米国のベテラントレーダー) | 2026年10月上旬ごろに4万〜5万ドル(約632万〜790万円)で底を打ち、2029年には25万ドル(約3,950万円)を超える | 2026年7月 | 約4年ごとの周期(半減期から約18か月後に天井をつけてきた過去の動き) |
※「現在価格」は、2026年10月7日時点の約8.4万ドル(約1,330万円)です。
※予想は報道にもとづきます。金融機関3社の予想は顧客向けレポートで示されたもので、レポートそのものは公開されていません。
参照メディア:EN.HABERLER.COM|ビットコインの記録的な予測:日付指定参照メディア:yahoo!finance|ビットコインは既にシティグループの旧目標価格8万2000ドルを突破。新たな目標価格はこちら
参照メディア:BINANCE SQUARE|「最後の破滅」予言:スタンダードチャータード銀行とJPモルガンの冷戦と激闘
参照メディア:COINTELEGRAPH|フィデリティのマクロ戦略責任者は、ビットコインの底値は2026年に6万5000ドル、強気相場は終焉を迎えると予測している。
参照メディア:CoinDesk|ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏は、ビットコインが今年後半に底を打った後、25万ドルに達すると予測しています
上がる予想の根拠は、主に資金の流れと、採掘にかかる費用です。
バーンスタインは、ビットコインを新しく採掘するのにかかる費用と価格の関係から、2026年末の価格を計算しています。
あわせて、各国の借金が増えて通貨の価値が目減りすれば、発行量に上限のあるビットコインが求められやすくなるともみています。
シティグループは、ETFなどの投資商品に今後12か月で約50億ドルの資金が入ることを前提に、予想を引き上げました。
スタンダードチャータード銀行は、2026年末の予想を10万ドルとしながらも、その前に5万ドルまで下がる可能性を示しました。
スタンダードチャータード銀行が5万ドルまでの下落を想定した根拠は、ETFの購入者の多くが損をしている状態にあったことです。
ETFの購入者の平均購入価格は約9万ドルで、当時のビットコインの価格(約6.8万ドル)を上回っていたため、損を抱えた人の売りが出やすいとみていました。
実際に、2026年2月の時点で、ETFを売る人が買う人を上回り、ETFが保有するビットコインの量は2025年10月の最大時から約10万BTC減っていました。
つまり、スタンダードチャータード銀行のように、2026年末にはビットコインの価格が今より上がると予想している金融機関でも、その途中で価格が大きく下がる場面を想定していることがあります。
一方で、ビットコインの価格が下がると予想する根拠は、過去の値動きの周期です。
ビットコインは、約4年ごとに大きな上昇と下落をくり返してきました。
フィデリティのティマー氏とブラント氏は、約4年ごとの値動きの周期が今回も続くなら、2025年10月に最高値をつけた翌年の2026年は、価格が下がりやすいとみています。
金融機関や専門家の予想のほかに、ネット上では、AIが計算したというビットコインの価格予想もみかけます。
AIの価格予想でも、資金の流れ、採掘にかかる費用、過去の値動きの周期のうち、何をもとに計算したかが示されていれば、金融機関や専門家の予想と同じように根拠で比べられます。
このように、ビットコインの価格予想を「誰が・いつ・何を根拠に」出したかで比べておくと、新しい予想のニュースをみたときも、その数字をどこまで参考にするかを自分で決められます。
1BTC=1億円は今後ありえる?現在価格との距離をチェック

1BTC=1億円は、2026年10月7日時点の価格(約1,330万円)の約7.5倍にあたります。
金融機関・専門家の最新予想で紹介した2026年末〜2027年の予想は、最も高いものでも12.5万ドル(約1,975万円)で、1億円(約63.3万ドル)には届いていません。
そこで、より先の2030年の価格を示した主な予想として、米国の投資会社ARK Investとスタンダードチャータード銀行の予想を比べると、1億円を超えるのはARK Investの基本シナリオと強気シナリオだけです。
そのため、ビットコインの価格が1億円に届く可能性はあるものの、いつ届くかは誰にも断定できません。
ARK Investは2025年4月に、2030年のビットコインの価格を弱気シナリオで約30万ドル(約4,740万円)、基本シナリオで約71万ドル(約1億1,200万円)と示しました。
ARK Investの強気シナリオは、2025年11月に約150万ドルから約120万ドル(約1億8,960万円)へ引き下げられています。
参照メディア:ARK Invest|ARKが予測する2030年のビットコイン価格目標一方、スタンダードチャータード銀行の2030年の予想は50万ドル(約7,900万円)で、1億円には届きません。
ARK Investのように1億円を超える価格を予想する根拠のひとつが、ビットコインの仕組みです。
ビットコインは、発行される数量の上限が2,100万BTCと決まっています。
さらにビットコインには、約4年ごとに新しく発行される数量が半分になる「半減期」があります。
発行上限と半減期があるため、新しく市場に出回るビットコインの数量は、時間がたつほど少なくなっていきます。
新しく出回る数量が少なくなるなかで、ビットコインを求める人が増えれば、価格は上がりやすくなります。
ただし、ビットコインの価格が2026年10月7日時点から2030年末までに1億円へ届くには、計算上、毎年約6割ずつ価格が上がり続ける必要があります。
以下の記事では、ビットコインが将来1億円になるのかを解説しています。
ビットコインは将来1億円になるかを徹底検証!10億円になる可能性についても解説
このように、1BTC=1億円までの距離をつかんでおけば、SNSやニュースで「ビットコインは1億円になる」という話をみたときに、いつまでに、毎年どのくらいビットコインの価格が上がる前提の話なのかを、自分で確かめられます。
今後の価格を左右する3大要因|米国の資金の引き締め・各国の規制と法案・ETFへの資金の出入り
ビットコインの今後の価格を左右する大きな要因は、米国の資金の引き締め、各国の規制と法案、ETFへの資金の出入りの3つです。
この3つの要因はどれも、ビットコインに向かう資金の量を左右します。
実際にニュースをみるときは、要因ごとに「何が起きたら価格が上向きか、下向きか」と「次にいつ動きがあるか」を押さえておくと、ビットコインの今後の値動きを自分で判断しやすくなります。
| 要因 | 上向きに働きやすい動き | 下向きに働きやすい動き | 2026年10月以降に確認したい予定 |
|---|---|---|---|
| 米国の資金の引き締め | FRBが資金の引き締めを止める・緩める | FRBが引き締めを続ける | FRBの会合(2026年10月27〜28日、12月8〜9日) |
| 各国の規制と法案 | ルールの整備が進み、大口の資金が入りやすくなる | 法案が止まる・規制が強まる | 米国SEC(証券取引委員会)が提案した、暗号資産を使った資金調達のルール案への意見募集(2026年10月20日まで) CLARITY法案の今後の審議(日程未定) 日本で暗号資産の規制を金融商品取引法へ移す改正法の施行(2027年7月まで) |
| ETFへの資金の出入り | ETFへの資金流入が続く | ETFから資金が流出する | 米国の現物ビットコインETFの日々の資金の出入り |
1つ目の米国の資金の引き締めは、世界中の資金の動きを左右します。
米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)が、世の中に出回る資金を引き締めるか緩めるかを決めているからです。
FRBが資金を引き締めると、投資家は預金や債券でも一定の利息を得やすくなるため、値動きの大きい資産から資金が離れやすくなります。
2つ目の各国の規制と法案は、大口の資金が入りやすいかどうかを左右します。
ルールがはっきりすれば、年金基金のように慎重に資金を投じる機関も参加しやすくなるためです。
3つ目のETFへの資金の出入りは、機関投資家の動きを映します。
ETFは、機関投資家がビットコインに資金を投じる主な入り口のひとつだからです。
ETFでは数億ドル単位の資金が1日で動くこともあり、その動きが価格に直接影響しやすくなっています。
ここまで、ビットコインの今後について2026年10月時点での結論、金融機関・専門家の予想、1BTC=1億円までの距離、価格を左右する3大要因をみてきました。
ビットコインの今後を考えるうえで押さえておきたいポイントは、以下の4つです。
- ビットコインの価格が上がるとする予想が多い一方、価格を下げるできごとも実際に起きている
- 金融機関や専門家の予想は、何を根拠にした数字かで比べられる
- 1BTC=1億円は、2026年10月7日時点の価格の約7.5倍にあたる
- 価格を左右する要因が、米国の資金の引き締め、各国の規制と法案、ETFへの資金の出入りの3つ
このように、ビットコインの今後を考えるための4つのポイントを押さえておけば、日々のニュースがビットコインの今後の価格にどう影響しやすいかを、自分で判断できるようになります。
ビットコインの価格が今後上がるといわれる5つの理由

ビットコインの今後については、価格が上がるとする予想が優勢です。
では、なぜビットコインの価格は今後上がるといわれるのでしょうか。
結論から言うと、ビットコインは新しく出回る数量が減り続けるうえに、買い手の層と制度の整備が広がっているからです。
ここでは、ビットコインの価格が今後上がるといわれる主な理由を5つ解説します。
- 2028年の次の半減期に向けて新しく出回る数量が減っていく
- 現物ETFを通じて、機関投資家や企業がビットコインを買う流れが広がってきた
- 日本でも申告分離課税の改正法が成立し、制度の整備が進んでいる
- 発行上限2,100万BTCの希少性が通貨の価値の目減りに備える需要と結びつく
- 決済・送金での利用が広がりつつある
理由①2028年の次の半減期に向けて新しく出回る数量が減っていく
1つ目の理由は、2028年の次の半減期に向けて、新しく出回るビットコインの数量が減っていくことです。
新しく出回る数量が減れば、ビットコインを求める人が変わらなくても、価格は上がりやすくなります。
半減期とは、マイニング(取引を記録する作業)の報酬として新しく発行されるビットコインの量が、半分になるタイミングのことです。
半減期は、21万ブロック(取引をまとめた記録の単位)ごとに自動で起き、約4年に1回訪れます。
| 半減期 | 時期 | 1ブロック当たりの報酬 | 1日の新規発行量(目安) |
|---|---|---|---|
| 4回目(直近) | 2024年4月20日 | 6.25BTC→3.125BTC | 約900BTC →約450BTC |
| 5回目(次回) | 2028年4月ごろの見込み | 3.125BTC→1.5625BTC | 約450BTC →約225BTC |
5回目の半減期は、ブロック高(記録の通し番号)が、1,050,000に達したときに起きます。
2026年10月中旬のブロック高は約97.1万で、次回の半減期までの残りは約7.85万ブロックです。
ブロックは1日に約144ずつ進むため、次回の半減期は計算上、2028年4月ごろになる見込みです。
次回の半減期のあとは、1年間に新しく増えるビットコインの数量が、発行済みの数量(約2,000万BTC)の約0.8%から約0.4%に下がる見込みとなっています。
ただし、半減期は何年も前から予定がわかっています。
そのため、半減期の影響は、半減期が来る前から価格に反映されているという見方もあります。
ビットコインの価格は、2024年4月の半減期から約1年半後の2025年10月に、約12.6万ドルの最高値をつけました。
その後、ビットコインの価格は2026年2月に約6万ドルまで下がり、最高値から約5割下落しています。
2026年2月までの下落の背景には、ETFからの資金の流出がありました。
ETFが保有するビットコインの数量は、2025年10月の最大時から約10万BTC減っています。
さらに、FRBが世の中に出回るお金の引き締めをゆるめる時期が、市場の予想より後ずれしたことも、価格を押し下げました。
つまり、半減期で新しく出回る数量が減っていても、ビットコインを手放す人が増えれば、価格は下がります。
このように、ビットコインの価格は、半減期だけでなく、米国の資金の引き締めやETFへの資金の出入りといった要因にも左右されるのです。
一方で、過去の周期では、ビットコインの価格が最高値をつけた約1年後に底を打ち、次の半減期に向けて回復する動きがくり返されてきました。
過去の周期が今回も続くなら、2028年の半減期を控えた2027年は、半減期がビットコインの価格を押し上げる材料として注目されやすい時期になります。
このように、次回の半減期の時期と、半減期以外に価格を動かす要因を知っておけば、「半減期で上がる」という話を聞いたときに、ETFへの資金の出入りやFRBの判断も確認したうえで、ビットコインの価格が上がりやすい局面かどうかを判断できます。
理由②現物ETFを通じて、機関投資家や企業の買いが広がってきた
2つ目の理由は、米国の現物ビットコインETFを通じて、機関投資家や企業によるビットコインの買いが広がってきたことです。
機関投資家や企業の買いが広がれば、ビットコインに向かう資金の量が増えるため、価格は上がりやすくなります。
現物ビットコインETFとは、ETFを発行する会社が実際にビットコインを買って保管し、その値動きに連動するように作られた投資信託です。
米国では、現物ビットコインETFの取引が2024年1月にはじまりました。
現物ビットコインETFは証券口座から買えるため、暗号資産を直接保有できなかった機関投資家にも、ビットコインへの投資の入り口が開きました。
報道によると、米国の現物ビットコインETFには、2026年10月2日までの週の時点で累計約578億ドル(約9.1兆円)の資金が流入しています(SoSoValue集計)。
ただし、2026年の1年間に絞ってみると、ETFから資金が出ていく時期と戻ってくる時期の両方がありました。
米国の現物ビットコインETFは、7月中旬には年初からの累計で約58億ドルの流出超でしたが、9月下旬に流入超へ戻り、10月上旬には約12億ドルの流入超になりました。
価格が大きく下がった2026年でも、10月上旬の時点では、ETFへの資金は年初からみて流入超に戻っています。
しかし、2026年の流入額は、2024年の約352億ドル、2025年の約214億ドルと比べると、まだ小さな額にとどまっています。
また、ETFとは別に、自社の資産としてビットコインを直接買って保有する企業もあります。
その代表が、米国のStrategy(旧マイクロストラテジー)です。
Strategyは、米国証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、2026年10月4日時点で848,000BTCを保有しています。
この数量は、発行済み約2,000万BTCの4%強にあたります。
一方で、Strategyは2026年6月末にビットコインを売却できる仕組みを設け、6月末から8月にかけて保有するビットコインの一部を売却しました。
その後、Strategyは2026年8月末からビットコインの買い増しを再開し、10月も買い増しを続けています。
以下の記事では、ビットコインETFについてどこで買うのか・日本で購入できるのかを中心に解説しています。
ビットコインETFはどこで買える?日本では買えない理由や代表的な11銘柄を解説
このように、米国の現物ビットコインETFと企業の買いの現状を知っておけば、あなたは「機関投資家が買っているから上がる」という話を、実際の資金の出入りの数字と照らし合わせて確かめられるようになります。
理由③日本でも申告分離課税の改正法が成立し、制度の整備が進んでいる
3つ目の理由は、日本でも暗号資産の税金と法律の見直しが進み、制度面の追い風があることです。
利益の大きい人ほど税負担が軽くなる見込みと、ルールが株式に近づく流れが重なり、新しい買い手が参加しやすくなるからです。
ビットコインをめぐる制度の整備は、日本だけではなく海外でも進んでいます。
米国では2025年3月に、押収したビットコインを売らずに国の資産として保有し続ける「戦略的ビットコイン準備金」が、大統領令で創設されました。
ただし、この大統領令は、国が新たにビットコインを買うことを定めたものではありません。
米国では、国のお金の使い道を決めるのは議会で、大統領令だけではビットコインを買うための予算をつけられないからです。
大統領令は、追加でビットコインを手に入れる方法として、納税者の負担を増やさない方法を検討するよう、財務省と商務省に指示するにとどまっています。
国がビットコインを買うことを定めた「BITCOIN法案」も議会に出されていますが、2026年8月時点で成立していません。
日本では、2026年に税金と法律の2つの見直しが決まりました。

1つ目の見直しは、税金です。
現在、個人がビットコインを売って得た利益は、原則として「雑所得」として給与などと合算して課税されます(総合課税)。
総合課税では、所得が多いほど税率が上がり、所得税と住民税を合わせた税率は最大約55%になります。
2026年3月31日に成立した改正所得税法では、「特定暗号資産」の取引で得た利益に、税率20%(所得税15%・住民税5%。復興特別所得税を含めると20.315%)の申告分離課税を導入することが決まりました。
特定暗号資産とは、ビットコインなど、金融商品取引法にもとづく登録簿に載る暗号資産のことです。
申告分離課税とは、給与などとは切り離して、一律の税率で計算する方法です。
申告分離課税に変わると、ある年に出た損失を、翌年から3年間の利益から差し引ける仕組みも使えるようになります。
ただし、損失を差し引けるのは特定暗号資産の取引の利益だけで、株式などほかの金融商品の利益とは相殺できない見込みです。
2つ目の見直しは、法律です。
2026年7月15日、暗号資産の取引ルールを資金決済法から金融商品取引法へ移す改正法が成立し、7月23日に法律として公表されました。
参照メディア:金融庁|金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案改正法のうち暗号資産に関する部分は、法律が公表された日から1年以内に施行(法律が効力を持つこと)されます。
この改正法には、公表前の情報を使った売買(インサイダー取引)の禁止なども盛り込まれました。
税金の見直しは、この改正法の施行日が属する年の翌年1月1日以後の売却などから適用される仕組みです。
改正法の施行が2027年になれば、税金の見直しの適用は2028年1月からとなる見込みです。
ただし、施行日はまだ政令で決まっておらず、2027年中の売却がどちらの課税になるかも、現時点では確定していません。
改正金融商品取引法の施行による、ビットコインの税金の現在と改正後の違いを、以下の表にまとめています。
| 項目 | 現在 | 改正後(2028年1月からの見込み) |
|---|---|---|
| 所得の区分 | 雑所得(総合課税) | 申告分離課税 |
| 税率 | 最大約55% (所得税+住民税) | 20.315% (復興特別所得税を含む) |
| 損失の繰越 | 原則できない | 3年間の繰越控除が可能 |
| 対象 | すべての暗号資産の利益 | 国内の登録業者に対して特定暗号資産を売却などした利益(レンディング・ステーキングの報酬は対象外の見通し) |
ただし、対象となる銘柄や取引の細かい条件は、今後の政令などで決まります。
加えて、海外の取引所でしか扱われない銘柄や、分散型取引所(DEX)で直接売却した取引などは、対象外とされています。
レンディングやステーキングで受け取る報酬も、申告分離課税の対象外となる見通しで、改正後も給与などと合算する総合課税のままとなる見方が強いです。
なお、総合課税で税率が低い人(所得税と住民税を合わせて15%程度の人)は、20.315%の申告分離課税に変わると、かえって税率が上がる場合があります。
また、税金の見直しはまだ適用されていません。
2026年10月時点でビットコインを売って利益が出た場合は、これまでと同じく給与などと合算され、所得に応じて最大約55%の税率がかかります。
このように、暗号資産における税金と法律の見直しの中身と時期を知っておけば、「税金が安くなるから買い時」という話を聞いたときに、いつから・どの取引が対象なのかを確かめたうえで判断できるようになります。
理由④発行上限2,100万BTCの希少性が通貨の価値の目減りに備える需要と結びつく
4つ目の理由は、発行上限2,100万BTCという希少性が、通貨の価値の目減りに備えたい人の需要と結びつくことです。
中央銀行が発行量を増やせる円やドルと違い、ビットコインは発行される数量が増えすぎないため、価値を保つ手段として選ばれやすいからです。
ビットコインは、プログラムによって発行される数量の上限が2,100万BTCと決まっています。
2026年3月には2,000万BTC目が発行され、上限の約95%がすでに出回りました。
残りの約100万BTCは、2140年ごろまで100年以上かけて少しずつ発行される予定です。
発行される数量が限られている一方で、円やドルの価値が目減りする心配は続いています。
物価が上がり、同じ金額で買えるものが減ること、つまり通貨の価値が目減りすることを、インフレといいます。
米国では、FRBが2026年9月16日の声明で「インフレは高止まりしている」とし、物価の上昇が続いていることを示しました。
日本でも、2026年10月時点で1ドル=158円前後の円安が続いています。
円やドルの価値の目減りが、ビットコインにどう関わるかについては、金融機関の見方もあります。
米国の調査会社バーンスタインは、2026年8月の顧客向けレポートで、各国の借金が増えて通貨の価値が目減りすれば、発行量に上限のあるビットコインが求められやすくなると示しました。
通貨の価値の目減りに備える資産として、昔から選ばれてきたのは金です。
ビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれるのは、発行量が限られている点が金に似ているためです。
ただし、ビットコインが通貨の価値の目減りに強いと言い切れるほどの実績は、まだ十分ではありません。
フィデリティのティマー氏によると、2025年12月時点で、金の価格はその年に約65%上がっていた一方で、ビットコインの価格は年初より下がっていました。
つまり、円やドルの価値の目減りを心配する人がいても、お金の移し先として金が選ばれ、ビットコインが選ばれない場合もあるということです。
また、FRBは2026年9月16日に、インフレを抑えるために世の中に出回る資金を引き締める判断をしました。
FRBが資金を引き締めると、預金や債券でも利息を得やすくなるため、値動きの大きいビットコインからお金を移す人が増え、ビットコインの価格が下がることもあります。
実際に、2022年にFRBが急速に資金を引き締めた時期には、ビットコインの価格は1年で約6割半ば下落しました。
このように、ビットコインの希少性と通貨の価値の目減りの関係を知っておけば、「インフレだからビットコインの価格が上がる」という話を聞いたときに、FRBが世の中に出回るお金を減らす方向の判断をしていないかを確かめ、その話がそのまま当てはまるかを自分で見分けられるようになります。
なお、以下の記事では、ビットコインをはじめとする暗号資産になぜ価値があるのかを解説しています。
暗号資産にはなぜ価値がある?価格が決まる仕組みやリスクについて解説
理由⑤決済・送金での利用が広がりつつある
5つ目の理由は、決済や送金にビットコインを使う動きが、少しずつ広がりつつあることです。
投資のためだけでなく、支払いや送金に使う人が増えれば、ビットコインの価格が大きく下がった局面でもビットコインを求める人が残りやすくなるからです。
ビットコインは、銀行を通さずに国境を越えて送金できます。
自国通貨が不安定な国では、ビットコインが資産の避難先として保有されてきました。
ただし、ビットコインの送金は、取引が記録されるまでに約10分かかり、利用が混み合うと手数料も高くなるため、日々の少額の支払いには向いていませんでした。
この課題を解決するために開発されたのが、少額の支払いを速く安く行うための「ライトニングネットワーク」という仕組みです。
米国のビットコイン関連企業Riverの報告によると、ライトニングネットワークでの取引額は、2025年11月に1か月で約11億ドル(約1,740億円)、約520万件に達しました。
象徴的だったのが、中米のエルサルバドルです。
エルサルバドルは2021年9月に、世界で初めてビットコインを法定通貨にしました。
ただし、決済や送金での利用には、逆方向の事実もあります。
エルサルバドルは2025年1月の法改正で、お店などにビットコインの受け取りを義務づけるルールをなくしました。
このルール変更は、エルサルバドルが国際通貨基金(IMF)から約14億ドルの融資を受ける条件だったと報じられています。
中米大学(UCA)の調査では、2024年に買い物や支払いにビットコインを使わなかったエルサルバドルの人は、約92%にのぼりました。
また、新興国での送金や資産の避難先としての役割の一部は、米ドルなどと価格が連動するステーブルコインが担うようになっています。
ARK Investも2025年11月、ステーブルコインが新興国での支払いや送金の役割の一部を担うようになったことを理由に、2030年の強気シナリオを約150万ドルから約120万ドルへ引き下げました。
以下の記事では、ステーブルコインの仕組みや日本国内においてどこで買えるのかを解説しています。
ステーブルコインはどこで買う?仕組みやレンディングを行う方法を徹底解説
つまり、ビットコインを決済や送金に使う動きは広がりつつあるものの、ビットコインが買われる理由の中心は、まだ決済や送金ではありません。
ARK Investのウッド氏も、ビットコインの役割は、支払いに使うものよりも、価値を保つための資産へと移りつつあると述べています。
ここまで、ビットコインの価格が今後上がるといわれる理由と、理由ごとに示した価格が下がる要因になる事実をみてきました。
ビットコインの価格が今後上がるといわれる理由は、以下の5つです。
- 2028年の次の半減期に向けて、新しく出回るビットコインの数量が減っていくこと
- 現物ETFを通じて、機関投資家や企業がビットコインを買う流れが広がってきたこと
- 日本でも申告分離課税の改正法が成立するなど、制度の整備が進んでいること
- 発行上限2,100万BTCの希少性が、通貨の価値の目減りに備える需要と結びつくこと
- 決済や送金にビットコインを使う動きが、広がりつつあること
5つの理由と、理由ごとに示した価格が下がる要因になる事実を知っておけば、「ビットコインの価格が上がる」という話を聞いたときに、どの前提が崩れると価格予想が外れるのかを自分で見極められるようになります。
ビットコインの価格が今後下がるとしたら?想定される4つの下落シナリオ

ビットコインの価格が今後下がる場合、各国の規制と法案、米国の資金の引き締め、ETFや大口保有者による売り、予想外のできごとの4つが、主な下落のきっかけになりえます。
この4つは、どれも過去に実際にビットコインの価格を押し下げたことがあるからです。
ここでは、ビットコインの価格が下落した場合に想定される4つのシナリオを、2026年までに実際に起きた例とあわせて解説します。
- 各国の規制強化や法案の否決で投資家が値動きの大きい資産から資金を引き上げる
- 米国の資金の引き締めでビットコインから資金が離れる
- ETFからの資金流出と大口保有者の売却が重なる
- ハッキングや取引所の破綻など予想外のできごとで急落する
シナリオ①各国の規制強化や法案の否決で投資家が値動きの大きい資産から資金を引き上げる
1つ目のシナリオは、各国の規制強化や法案の否決をきっかけに、投資家が値動きの大きい資産から資金を引き上げることです。
規制が強まったり、ルールが決まらなかったりすると、大口の投資家は、ビットコインを保有し続けることで将来どんな制限を受けるかが分からなくなるため、保有しているビットコインを売却しやすくなるからです。
米国では、暗号資産(仮想通貨)の市場ルールを定める「CLARITY法案」が、2025年7月に下院で可決され、業界から成立が期待されていました。

CLARITY法案は、どの暗号資産を、SECとCFTC(商品先物取引委員会)のどちらが監督するのかを明確にするものです。
しかし2026年9月15日、米国の上院で、CLARITY法案の審議を進めるための採決が、賛成49・反対50で否決されました。
この採決では、審議を進めるのに必要な60票に11票足りませんでした。
CLARITY法案を成立させるには、内容を見直したうえで、改めて採決する必要があります。
しかし、2026年11月の選挙を控えて、上院の審議日は約22日しか残っていないと報じられており、CLARITY法案が2026年中に成立する見込みは、小さくなったとみられています。
では、否決のときにビットコインの価格はどう動いたのでしょうか。
否決の直後、ビットコインの価格は一時7.6万ドルを下回りました。
米国の現物ビットコインETFからは、9月15日の1日で約4.5億ドルの資金が流出し、6月以来の大きな流出となりました。
法案の否決をきっかけに、ビットコインのETFを売って、お金に換える投資家が実際に増えたのです。
ただし、ビットコインの価格の下落は数%にとどまり、10月7日時点では約8.4万ドルまで戻っています。
大きな下落にならなかったのは、採決の前から成立の見込みが下がっており、否決がある程度予想されていたためです。
さらに、法案が止まったあとも、SECやCFTCが今ある権限の範囲で、独自にルール作りを進めていることも、売りが広がるのを抑えました。
なお、翌16日にはFRBが資金を引き締める判断をしており、9月中旬の値動きには、法案の否決とFRBの判断の両方が影響しています。
一方で、規制が価格を大きく押し下げた例は、過去にあります。
2021年5月21日に中国政府がマイニングや取引の取り締まりを打ち出した際には、ビットコインの価格が5月14日の約4.9万ドルから、5月23日には約3.1万ドルまで、約4割下がりました。
ただし、約4割の下落には、中国の取り締まりだけでなく、2021年5月12日に米国の電気自動車メーカーのテスラが、ビットコインでの支払いの受け付けを止めると発表したことも影響しています。
今後も、主要国が取引を厳しく制限するような動きがあれば、ビットコインの市場で同じように売りが広がる可能性があります。
このように、法案の否決がビットコインの価格にどう影響したかを知っておけば、規制のニュースをみたときに、そのニュースが大きな下落につながりやすいものか、一時的な下落で終わりやすいものかを、当局の動きや価格の反応から見分けられるようになります。
シナリオ②米国の資金の引き締めでビットコインから資金が離れる
2つ目のシナリオは、米国の資金の引き締めによって、ビットコインから投資資金が流出することです。

FRBが世の中に出回る資金を引き締めると、投資家は預金や債券でも一定の利息を得やすくなり、値動きの大きいビットコインをあえて保有する理由が薄れるからです。
米国のFRBは、2025年9月から12月にかけて3回続けて、世の中に出回る資金の引き締めを緩めています。
その後、FRBは2026年1月から7月まで、引き締めの度合いを変えずに据え置いていました。
ところが2026年9月16日、FRBはインフレが高止まりしているとして、3年ぶりに資金を引き締める判断をしました。
その結果、FRBが目安とする金利の水準は、0.25%引き上げられ、3.75〜4%となりました。
この判断には、会合の参加者全員が賛成しています。
判断の直後、ビットコインの価格は一時約7.5万ドルまで下がりました。
ただし、市場ではFRBによる判断の前から約9割の確率で引き締めが予想されていたため、判断そのものによる大きな値崩れは起きていません。
資金の引き締めがビットコインに与える影響は、2022年に大きく表れました。
FRBが急速に引き締めを進める中で、ビットコインの価格は2021年11月の約6.9万ドルから、2022年11月には約1.6万ドルまで、約7割半ば下落しています。
2022年には、5月の暗号資産テラ(LUNA)の崩壊や、11月の大手取引所FTXの破綻も重なっており、下落のすべてがFRBによる資金の引き締めによるものではありません。
なお、今後の注目点は、FRBの引き締めが一度で終わるのか、続くのかです。
9月の会合では、FRBの参加者18人のうち16人が、年内にもう1回以上の引き締めを見込んでいました。
その1週間後の9月24日には、米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁も、同じように年内にもう1回の引き締めがありうるとの見方を示しています。
次のFRBの会合は、2026年10月27〜28日と12月8〜9日に予定されています。
これらの会合で、市場に引き締めが続くと受け止められれば、ビットコインから資金がさらに流出する可能性があります。
反対に、引き締めの終わりがみえれば、ビットコインに資金が戻りやすくなると考えられます。
このように、米国の資金の引き締めとビットコインの関係を知っておけば、FRBの会合の結果が出たときに、その判断がビットコインの価格を押し上げる方向に働くのか、押し下げる方向に働くのかを、見分けられるようになります。
シナリオ③ETFからの資金流出と大口保有者の売却が重なる
3つ目のシナリオは、ETFからの資金流出と、大口保有者の売却が重なることです。
大量のビットコインを保有するETFや企業が同時に売りに回ると、買い手がその量を受け止めきれず、価格が下がりやすくなるからです。
ETFの資金は、入るときと同じように、出ていくときも大きく動きます。
2026年は7月中旬時点で、米国の現物ビットコインETFから年初来で約58億ドルが流出しました。
スタンダードチャータード銀行によると、2026年2月時点で、ETFが保有するビットコインの数量は、2025年10月のピークから約10万BTC減っていました。
直近でも、米国の現物ビットコインETFからは、2026年10月5日から9日の1週間に約6.8億ドルが流出し、3週続いていた流入が途切れました。
10月7日には、1日だけで約4.85億ドルが流出し、6月下旬以来の大きさとなりました。
この週、ビットコインの価格は約8.65万ドルから約8.25万ドルまで下がったと報じられています。
大口保有者によるビットコインの売却も、実際に起きています。
2026年10月4日時点で848,000BTCを保有するStrategyは、2026年6月に保有するビットコインを売却できる仕組みを設け、6月末から8月にかけて一部を売却したことを開示しました。
SECへの提出書類によると、Strategyは、優先株の配当の支払いや買い戻しにあてる資金を確保するため、平均の購入価格(約7.55万ドル)より安い約5.9万〜6.4万ドルで、ビットコインの一部を売却しています。
Strategyのように大量のビットコインを保有する企業は、価格を押し上げる買い手になる一方で、資金が必要になれば、保有しているビットコインを売る売り手にもなるのです。
ETFからの資金流出と大口保有者の売却は、以下のような流れで連鎖します。

ETFを通じた売りと、大口保有者の売りが重なると、ビットコインの価格の下落が長引くおそれがあります。
このように、ETFと大口保有者の動きが下落にもつながることを知っておけば、ETFの資金の出入りや大口保有者の開示をみて、売りが連鎖しそうな局面かどうかを自分で確かめられるようになります。
シナリオ④ハッキングや取引所の破綻など予想外のできごとで急落する
4つ目のシナリオは、ハッキングや取引所の破綻などの予想外のできごとで、ビットコインの価格が急落することです。
予想していなかった事件が起きると、市場全体に不安が広がり、売りが一気に集まるからです。
| 時期 | 事例 | 内容 |
|---|---|---|
| 2014年2月 | マウントゴックス(国内) | 東京に本社を置き、当時世界最大級だったビットコイン取引所が、大量のビットコインを失って破綻 |
| 2018年1月 | コインチェック(国内) | 外部からの不正アクセスで、顧客の暗号資産(仮想通貨)約580億円分が流出 |
| 2022年11月 | FTX(海外) | 大手取引所が破綻し、ビットコインは約1.6万ドルの安値をつける |
| 2024年5月 | DMM Bitcoin(国内) | 2024年5月 DMM Bitcoin(国内) 4,502.9BTC(約482億円)が不正に流出。全額補償したものの、2025年3月に事業を終え、顧客の口座と資産を別の業者へ移管 |
| 2025年2月 | Bybit(海外) | 約15億ドル(当時の為替で約2,300億円)相当の暗号資産が流出。過去最大規模 |
とくに影響が大きかったのは、2022年11月のFTXの破綻です。
FTXは2022年11月11日に破綻を申請し、ビットコインの価格は11月上旬の約2.1万ドルから、11月21日には約1.56万ドルまで、2週間あまりで2割以上下落しました。
日本の暗号資産交換業者には、顧客の資産を会社の資産と分けて管理する分別管理や、顧客の暗号資産の95%以上をインターネットから切り離したコールドウォレットで保管することが義務づけられています。
それでも、2024年5月のDMM Bitcoinのように、不正な流出が起きることはあります。
DMM Bitcoinは、グループから資金を集めて流出分を全額補償しました。
なお、この補償は法律で義務づけられたものではなく、どの事業者でも同じ対応がとられるとは限りません。
また、レンディングで事業者に貸し出したビットコインは、所有権が事業者に移るため、取引所に預けている場合の分別管理の対象から外れます。
こうした流出や破綻は、いつ起きるかを予測できません。
いつ起きるかを予測できないからこそ、1つの取引所に資産を集中させない、取引所のログインに2段階認証を設定するといった対策を前もってとっておけば、予想外のできごとが起きたときの影響を小さくできます。
以下の記事では、暗号資産レンディング事業者の破綻リスクについて解説しています。
暗号資産レンディング事業者の破綻リスクや資産は戻ってくるのかを解説
ここまで、ビットコインの価格が下落する場合に考えられる4つのシナリオを、実際に起きた例とともにみてきました。
4つのシナリオと実際の例を知っておけば、あなたは下落のニュースをみたときに、それがどのシナリオにあたり、どれくらい続きそうかを落ち着いて考えられるようになります。
ビットコインの今後を近年のチャートから予想|高値更新と暴落の値動きから学ぶ

ビットコインは大きな上昇と下落をくり返しながら、長い期間では高値を更新してきました。
しかし、ビットコインは2026年10月時点で最高値を更新できておらず、下落のあとに高値を更新するという過去の動きがそのまま続くかは、専門家の間でも見方が分かれています。
ここでは、ビットコインの過去の動きが今後も続くのかを考えられるように、近年のチャートから以下の4つを解説します。
- ETF承認から最高値更新や2026年の下落までの価格推移
- 過去の暴落局面と回復までの期間や下落が一度で終わらない値動きのパターン
- 半減期を軸にした4年サイクル説は今後も通用するのか
- 初心者がチャートをみるときの3つのポイントについて
以下の記事では、ビットコインの10年分のチャートから価格推移について解説しています。
ビットコインを10年前に買ってたら?チャートから価格推移について解説
【2024〜2026年】ETF承認から最高値更新・下落までの価格推移を振り返る
ビットコインは、2024年1月の現物ETFの取引開始から約1年9か月で史上最高値の約12.6万ドルをつけ、その後2026年に約5割の下落を経験しました。
上昇の時期にはETFを通じて新しい資金が流れ込み、下落の時期にはETFから資金が流れ出したからです。
実際に、米国の現物ビットコインETFには、2024年に約352億ドル、2025年に約214億ドルが流入しました。
一方で、2025年10月から2026年2月までに、ETFが保有するビットコインの数量は約10万BTC減っています。
2024年から2026年のビットコインの主な値動きやできごとを、以下の表にまとめています。
| 時期 | できごと | 価格の目安 |
|---|---|---|
| 2024年1月 | 米国で現物ビットコインETFの取引がはじまる | 4万ドル台 |
| 2024年3月 | 2021年11月の最高値(約6.9万ドル)を更新 | 約7.3万ドル |
| 2024年4月 | 4回目の半減期 | ー |
| 2024年12月 | 初めて10万ドルを超える | 10万ドル台 |
| 2025年10月6日 | 史上最高値 | 約12.6万ドル |
| 2026年2月上旬 | 最高値から約5割下落 | 一時約6万ドル |
| 2026年6月24日 | 再び下落し、2月の安値をわずかに下回る(2026年の最安値) | 一時6万ドル弱 |
| 2026年9月15〜16日 | 米国でCLARITY法案が否決され、FRBが資金を引き締める判断 | 一時約7.5万ドル |
| 2026年10月7日 | 最高値から約3割低い水準 | 約8.4万ドル |
ビットコインの価格は、ETFの取引開始から最高値までに、3倍近くになりました。
しかし、ビットコインの価格は、最高値から約4か月でほぼ半分になっています。
最高値で100万円分のビットコインを買っていた人の場合、ドル建ての下落率で計算すると、その資産は2026年2月に一時約48万円分まで目減りしたことになります。
その後、ビットコインの価格は6月にもう一度6万ドル弱まで下がったあと値を戻し、2026年10月7日時点では約8.4万ドルとなっています。
同じ計算で、最高値で100万円分のビットコインを買った場合は、2026年10月7日時点で約67万円分まで戻ったことになります。
円建てでみても、ビットコインの価格は、最高値をつけた2025年10月上旬の1,800万円台後半に対し、2026年10月7日時点では約1,330万円と、最高値の水準にまだ届いていません。
このように、ETF承認から2026年までの流れを知っておけば、今の価格がビットコインの最高値からどれくらい下で、安値からどれくらい戻った位置にあるのかを、自分で確かめられるようになります。
過去の暴落局面とその後の回復パターン|下落は一度で終わらない
ビットコインは過去に3回、最高値から7割半ば〜8割半ばの暴落を経験し、そのたびに約2年4か月〜約3年3か月かけて、前回の最高値を更新してきました。
ただし、その間の下落は一度で終わらず、ビットコインの価格は、下がっては少し戻り、また下がるという動きを何度もくり返してから、ようやく下落が止まってきました。
| 下落の局面 | 最高値 | 安値 | 下落率 | 前回の最高値を超えるまで |
|---|---|---|---|---|
| 2013〜2015年 | 2013年12月 約1,150ドル | 2015年1月 約170ドル | 約8割半ば | 2017年2月ごろ(約3年3か月) |
| 2017〜2018年 | 2017年12月 約2万ドル | 2018年12月 約3,200ドル | 約8割半ば | 2020年12月(約3年) |
| 2021〜2022年 | 2021年11月 約6.9万ドル | 2022年11月 約1.6万ドル | 約7割半ば | 2024年3月 (約2年4か月) |
| 2025〜2026年 | 2025年10月 約12.6万ドル | 2026年6月 一時6万ドル弱 | 約5割 | 2026年10月時点で未回復 |
下落が一度で終わらない例として、2022年が最もわかりやすい年です。
2022年5月には、米ドル連動をうたっていた暗号資産のUST(テラUSD)と、関連するLUNAが崩壊し、6月には、レンディング事業者のセルシウスが出金を停止しました。
そして11月には、FTXが破綻しています。
このように、2022年は、半年あまりの間に価格の下落が3回続いたのです。
同じような動きは、2026年にもみられます。
ビットコインの価格は、2026年2月に約6万ドルまで下がったあと一度戻りましたが、6月24日に再び、2月の安値をわずかに下回る6万ドル弱まで下がりました。
2026年2月のように、価格の下落が一度止まったようにみえても、そこで下落が終わったとは限らないのです。
ただし、ブラント氏のように2026年秋にかけて底を打つとする見方もあり、2026年10月時点で下落が終わったかどうかは分かっていません。
また、ビットコインが過去に回復してきたことは、今後も同じように回復することを約束するものではありません。

このように、ビットコインが過去の暴落で、どれくらい下がり、何年かけて最高値まで戻ったかを知っておけば、大きな下落が起きたときに、一度下がっただけで慌てて判断せず、今の下落が過去と比べてどの程度のものかを、数年単位で考えられるようになります。
半減期を軸にした4年サイクル説は今後も通用するのか
半減期を軸にした4年サイクル説が今後も通用するかは、専門家の間でも見方が分かれています。
ビットコインは今回も過去と似た動きをしている一方で、ETFの登場で買い手の顔ぶれが大きく変わったからです。
4年サイクル説とは、半減期のおよそ1年半後に最高値をつけ、その約1年後に大きく下がって最も安い水準をつけ、次の半減期に向けて回復する、という値動きの見方です。
参照メディア:Bitcoin.com|ビットコインの4年周期:2026年の記録が示すものビットコインは、2012年11月の半減期のあとは2013年12月に、2016年7月の半減期のあとは2017年12月に、2020年5月の半減期のあとは2021年11月に、最高値をつけました。
ビットコインは今回も、2024年4月の半減期から約1年半後の2025年10月に最高値をつけています。
4年サイクル説が今後も続くとみている専門家の一人が、米国の大手資産会社フィデリティで世界の経済の分析を担当するジュリアン・ティマー氏です。
ティマー氏は2025年12月に、2025年10月の最高値が今回のサイクルの頂点だった可能性があり、2026年は価格が伸び悩む年になりうるとの見方を示しました。
実際に、2026年のビットコインの価格は伸び悩み、2月と6月には、ティマー氏が下値の支えとした6.5万〜7.5万ドルを下回る約6万ドルまで下がっています。
一方で、4年サイクル説はもう通用しないとみているのが、暗号資産の投資商品を手がける米国のBitwiseです。
Bitwiseは2025年12月に、ETFを通じた機関投資家の資金が大きくなり、半減期の影響が相対的に小さくなったとして、ビットコインが2026年に4年サイクルを破って最高値を更新すると予想しました。
たしかに、半減期で減る新規発行は1日あたり約225BTCで、1日に数億ドル単位で動くETFの資金に比べると小さな量です。
約225BTCは、2026年10月7日時点の価格で、1日あたり約1,900万ドル分にあたります。
ただし、Bitwiseが予想した2026年中の最高値更新は、2026年10月時点で実現していません。
こうしてみると、ビットコインの値動きには、下落の深さが過去より浅いという変化はあるものの、時期の面では過去のサイクルに近い動きが続いています。
次の半減期は、2028年4月ごろの見込みです。
それまでのビットコインの値動きが、4年サイクル説が今後も通用するかを確かめる材料になります。
このように、4年サイクル説の賛否を知っておけば、「半減期だから買い時」「サイクルは終わった」といった極端な話に流されず、両方の見方を比べて判断できるようになります。
初心者がチャートをみるときの3つのポイント|高値との距離・値動きの幅・みる期間に注目

初心者がビットコインのチャート(価格の推移を表したグラフ)をみるときのポイントは、高値との距離、値動きの幅、みる期間の3つです。
高値との距離、値動きの幅、みる期間の3つを確かめれば、今のビットコインの価格がどんな位置にあり、どれくらい動くのかをつかみやすくなるからです。
① 史上最高値と今の価格の距離を確かめる
1つ目に確かめるのは、今の価格が史上最高値(約12.6万ドル)からどれくらい下にあるかです。
2026年10月7日時点の価格は、最高値より約3割下です。
このとき、ドル建てと円建てを混ぜて比べた人は、最高値との距離を見誤ることがあります。
ドル建ての最高値(約12.6万ドル)を今の1ドル=158円で換算すると約1,994万円になりますが、実際の円建ての最高値は1,800万円台後半でした。
この差が生まれるのは、最高値をつけた当時と今とで、為替が違うためです。
ドル建ての最高値を今の為替で円に換算して比べると、最高値との距離を実際より大きく見積もってしまいます。
最高値との距離は、同じ通貨の最高値と今の価格で比べると、正しくつかめます。
② 値動きの幅を「%」でみる
2つ目に確かめるのは、価格がどれくらいの幅で動いてきたかです。
値動きの幅は、金額ではなくパーセント「%」でみると、ほかの時期や自分の資金と比べやすくなります。
ビットコインの価格は、2026年に最高値から約5割下がり、その後、6月の安値から約4割上がりました。
パーセント「%」でみておけば、あなたは100万円分を買った場合に、いくらになりうるかを、自分の資金に置き換えて想像できます。
③ 短い期間ではなく、週単位・月単位でみる
1日や1時間単位のチャートは、ニュース一つで大きく上下します。
初心者は、1本のローソク足(一定期間の値動きを表す棒)が1週間や1か月を表す週足・月足でみると、大きな流れをつかみやすくなります。
ここまで、ビットコインの近年のチャートから、今後を考えるための手がかりをみてきました。
ビットコインの今後を考える手がかりを押さえておけば、今の価格が最高値からどれくらい下にあり、過去の暴落と比べてどの程度の下落で、4年サイクルではどの時期にあたるのかを、自分で確かめられるようになります。
ビットコインの今後に期待して今買うべき?判断基準とはじめ方

ビットコインの今後に期待して買うべきか判断する基準は、生活に使う予定のない資金(余剰資金)で買えるかどうかと、数年単位で保有し続けられるかどうかの2つです。
生活資金や借りた資金で買った人は、価格が大きく下がったときに、損を抱えたままビットコインを売らざるを得なくなるおそれがあるからです。
ここでは、ビットコインを今買うべきかについて、以下5つの項目を解説します。
- 【結論】余剰資金で買えるか・長期保有できるかが判断の基準
- 生活資金を使う・短期で価格が2倍になることを期待する・借入で買うといった、今買うと困りやすい人の特徴
- 高い価格でまとめて買ってしまうのを避けるための、少額ずつ買う時期を分ける積立
- 長期保有するなら選択肢になる、レンディングで保有量を増やす方法と注意点
- レバレッジ取引ではなく現物取引からはじめる理由と口座開設から購入までの流れ
【結論】余剰資金で買えるか・長期保有できるかが判断の基準
今ビットコインを買うかどうかを判断する基準は、余剰資金(当面使う予定のない資金)で買えるかどうかと、長い期間保有し続けられるかどうかの2つです。
ビットコインの価格は、短期では大きく上下する一方で、これまで数年単位でみると最高値を更新してきたため、短期の値動きに耐えられるかどうかが判断の分かれ目になるからです。
余剰資金を基準にする理由は、値動きの大きさにあります。
実際に、2026年2月には、ビットコインの価格が最高値から約4か月で約5割下がりました。
最高値で100万円分を買っていた人の資産は、ドル建ての下落率で計算すると、一時約48万円分まで目減りしたことになります。
その状態でも生活に困らない金額かどうかが、余剰資金かどうかを見分ける物差しになります。
生活費や近いうちに使う予定の資金を入れていた人は、価格が約5割下がるような局面でビットコインを手放さざるを得なくなり、価格の回復を待てなくなるおそれがあります。
目安としては、生活費の3〜6か月分ほどを預金などで手元に残し、そのうえで当面使う予定のない資金の中から、投資に回す金額を決める方法が一般的です。
もう一つの基準が、長期保有です。
過去の暴落では、ビットコインの価格が前回の最高値を超えるまでに、約2年4か月〜約3年3か月かかりました。
数か月で結果を求める人は、価格が回復する前に売ってしまうことになりかねません。
ビットコインの価格は、2026年10月7日時点で最高値から約3割低い水準です。
大手金融機関によるビットコインの価格予想は、今の価格より上にあります。
一方で、2026年2月にはスタンダードチャータード銀行が、2026年7月にはピーター・ブラント氏が、いったん5万ドル(約790万円)前後まで下がる可能性を示していました。
つまり、2026年10月時点の約8.4万ドルから、さらに下がる可能性も残っています。
さらに下がっても保有し続けられる額かどうかを確かめておけば、あなたは買う金額を自分で判断しやすくなります。
ただし、ビットコインが過去に最高値を更新してきたことは、将来も同じになることを約束するものではありません。
このように、余剰資金で買えるか、長期保有できるかの2つの基準を決めておけば、価格が大きく下がった局面でも、慌てずに保有し続けるかどうかを判断できるようになります。
以下の記事では、ビットコインのガチホについてメリット・デメリットを解説しています。
ビットコインのガチホとは?長期保有のメリット・デメリットについて解説
今買うと困りやすい人の特徴|生活資金を使う・短期で価格が2倍になることを期待する・借入で買う
今ビットコインを買うと困りやすい人の特徴は、生活資金を使う人・短期で価格が2倍になることを期待する人・借入で買う人です。
この3つに当てはまる人は、いずれも価格が大きく下がったときにビットコインを保有し続けられず、資産を大きく減らすおそれがあるからです。
1つ目は、生活資金を使う人です。
ビットコインの価格は、数か月で半分になることがあります。
家賃や教育費のように使う時期が決まっている資金を入れた人は、価格が下がった局面でも、売らざるを得なくなるおそれがあります。
実際に、ビットコインの価格が過去の暴落から前回の最高値を超えるまでには、約2年4か月〜約3年3か月かかりました。
ビットコインの価格が回復するまでの数年間、使わずにそのままにしておける資金かどうかが、分かれ目になります。
2つ目は、1年以内などの短期で、ビットコインの価格が2倍になることを期待する人です。
ビットコインの価格が2倍になるには、2026年10月7日時点の約8.4万ドルから約16.8万ドルまで上がる必要があります。
約16.8万ドルは、史上最高値の約12.6万ドルを大きく超える水準で、大手金融機関の2026年末〜今後12か月の予想(10万〜12.5万ドル)よりも上です。
短期で2倍を前提にした人は、思うように上がらないときに、焦って高値で買い増したり、安値で手放したりしやすくなります。
3つ目は、借入で買う人です。
カードローンなどで借りた資金でビットコインを買った場合、価格が下がっても返済は待ってくれません。
借入で買った人には、値下がりと返済が重なり、資産を減らしたうえに借金が残るおそれがあります。
手元の資金より大きな金額でビットコインを保有するという点では、証拠金を預けてその何倍もの金額を取引するレバレッジ取引も、借入で買うのと同じです。
ただし、生活資金を使う・短期で価格が2倍になることを期待する・借入で買うという3つの特徴に当てはまるからといって、ビットコインを買えないわけではありません。
家計を整えて余剰資金ができてから少額ではじめれば、価格が大きく下がったときにも、ビットコインを保有し続けやすくなります。
このように、今ビットコインを買うと困りやすい人の特徴を知っておけば、自分が今買える状態にあるのかを、買う前に冷静に確かめられるようになります。
高い価格で買うのが心配なら、少額の積立で買う時期を分ける
高値掴み(値上がりした高いところで買ってしまうこと)が心配なら、少額を毎月決まった額で買う積立で、買う時期を分散する方法があります。
毎月同じ額で買えば、高いときには少なく、安いときには多く買えるため、購入価格がならされるからです。
この方法は、「ドルコスト平均法」と呼ばれます。
以下の表では、2025年10月から2026年10月の実際の値動きに近い水準で、一度にまとめて買った場合と、時期を3回に分けて買った場合を比べてみます。
| 買い方 | 買った時期と価格 (1BTC) | 買えた量 | 2026年10月7日時点 (約1,330万円)の評価額 |
|---|---|---|---|
| 一括で3万円 | 最高値に近い1,800万円で3万円分 | 約0.00167BTC | 約2.2万円 |
| 3回に分けて1万円ずつ | 1,800万円で1万円・2月の安値に近い950万円で1万円・1,330万円で1万円 | 約0.00236BTC | 約3.1万円 |
※価格は実際の値動きに近い水準に丸めた、説明のための計算例です。手数料は含みません。
なお、説明を分かりやすくするため、毎月ではなく、最高値の近く・2月の安値の近く・2026年10月の3回に絞って計算しています。
表のように、同じ3万円でも、3回に分けて買った人は、安いときに多く買えた分だけ保有量が多くなりました。
3回に分けて買った人の平均の購入単価は約1,271万円で、一括で買った人の1,800万円より低くなります。
このように、積立には大きく3つの利点があります。
- 高いときには少なく、安いときには多く買えるため、購入単価がならされること
- 最高値の近くで全額を買ってしまうような、最も不利な買い方を避けられること
- 今後の値動きを予想して、買う時期を決める必要がないこと
たしかに、2024年1月の4万ドル台から2025年10月の最高値まで、ビットコインの価格が上がっていった時期には、最初にまとめて買った人のほうが、積立よりも保有量は多くなりました。
ただし、一括で買ったほうが有利だったと分かるのは、価格が上がったあとに振り返ったときだけです。
ビットコインを買う時点で、その後の価格が上がり続けるのか、2026年のように約5割下がるのかを見分けることは、専門家でも難しいものです。
そのため、今後の値動きを予想できない人ほど、積立で買う時期を分けておけば、高値で全額を買ってしまうおそれを小さくできます。
さらに、毎月決まった日に自動で買う設定にしておけば、ビットコインの値動きをみて買う時期を毎回迷わずに済みます。
毎月自動で買う設定は、国内の暗号資産交換業者が提供する積立サービスでできます。
積立サービスの中には、少額からはじめられるものもあります。
ただし、積立サービスによって、ビットコインを買うときの価格の決まり方が異なります。
販売所(暗号資産交換業者から直接買う仕組み)の価格で買う積立サービスでは、売値と買値の差(スプレッド)が実質的なコストになる場合があります。
そのため、積立をはじめる前に、各社の積立の最低金額や、販売所と取引所(利用者どうしで売買する仕組み)のどちらの価格で買う仕組みかを比べておけば、自分に合ったサービスを選びやすくなります。
なお、積立でも価格が長く下がり続ければ、評価額は買った金額を下回ります。
積立は、高値掴みのリスクを和らげる方法であって、値下がりを防ぐ方法ではありません。
このように、積立の仕組みと効果を知っておけば、ビットコインを買う時期に悩まずに、毎月決まった額でビットコインを保有しはじめられるようになります。
長期保有するならレンディングも選択肢|値上がりを待ちながら保有量を増やせる
ビットコインを長期保有するなら、事業者に貸し出して利息を受け取るレンディングで、保有量を増やす方法も選択肢になります。
レンディングでは、保有しているビットコインを売らずに、利息の分だけ数量が増えるからです。
そもそもレンディングとは、保有している暗号資産を一定期間事業者に貸し出し、その対価として利息を受け取るサービスのことです。
たとえば1BTCを利率10%で1年間貸し出すと、利息は0.1BTCになる計算です。
長期保有では、値上がりを待つ間、ビットコインは口座に置かれたままになります。
その期間に保有量を増やせるのが、レンディングの特徴です。
しかし、レンディングで増えるのはビットコインの数量で、円でみた価値はその時々の価格によって上下します。
価格が下がれば、数量が増えても円での価値は減ることがあります。
以下の記事では、暗号資産のレンディングについて仕組みや事業者の安全性について解説しています。
暗号資産レンディングの仕組みや安全性について解説した記事はコチラ
なお、私たちPBR LENDINGでは、レギュラーレンディングは利率10%・プレミアムレンディングは利率12%でレンディングサービスを提供しています。
取扱銘柄は、BTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDCの6種類です。
ただし、レンディングには貸出先の事業者が経営破綻した時に、貸し出したビットコインが戻らない貸倒れのリスクがあります。
このように、レンディングの仕組みとリスクを知っておけば、長期保有するビットコインをそのまま置いておくか、利息で保有量を増やすかを、自分で選べるようになります。
最初はレバレッジ取引ではなく現物から|口座開設から購入までの流れ
ビットコインをはじめて買うときに選びやすいのは、レバレッジ取引ではなく、実際にビットコインを買って保有する現物取引です。
現物取引は価格が下がっても保有量は減りませんが、レバレッジ取引は下落の幅しだいで、担保として預けた証拠金を失うおそれがあるからです。
レバレッジ取引とは、証拠金(担保として預ける資金)の何倍もの金額で取引する方法です。
国内では、個人がビットコインなどの暗号資産でレバレッジ取引をする場合、2020年5月からレバレッジが最大2倍に制限されています。
レバレッジが2倍でも、損失の影響は小さくありません。
たとえば、10万円の証拠金で20万円分を買った人は、2026年2月のように価格が約5割下がると、約10万円の損失となり、証拠金がほぼなくなる計算です。
実際には、損失が一定の水準に達した時点で、取引が強制的に決済(ロスカット)されます。
一方、現物で買った人は、価格が半分になっても保有するビットコインの数量はそのままで、回復を待つことができます。
現物でビットコインを買うまでの流れは、次のとおりです。
- ①金融庁に登録された暗号資産交換業者を選ぶ
(金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で確認できます) - ②スマホでメールアドレスを登録し、マイナンバーカードなどで本人確認をする
- ③審査が終わったら、ログインに2段階認証を設定する
- ④銀行振込などで日本円を入金する
- ⑤購入する金額を決めて、ビットコインを購入する
(積立を使う場合は、金額と頻度を設定する)
購入の方法には、暗号資産交換業者から直接買う「販売所」と、利用者どうしで売買する「取引所」の2つがあります。
販売所は操作が簡単ですが、スプレッドが広い傾向があり、取引所のほうが、コストを抑えやすいとされています。
暗号資産交換業者によっては、スマホで本人確認を済ませれば、最短即日で口座開設が終わります。
ここまで、ビットコインの今後に期待して、今買うべきかや具体的な購入方法について解説しました。
紹介した5つの項目を押さえておけば、今ビットコインを買うかどうか、買うならいくらでどう買うかなど、自分のルールにしたがって決めることができます。
ビットコインの今後に関するよくある質問

ここでは、ビットコインの今後に関するよくある質問をまとめています。
ビットコインは2026年にいくらになる見込みかなどをまとめているので、参考にしてみてください。
Q.ビットコインの価格は2026年にいくらになる見込みですか?
A.2026年末のビットコインの価格は、大手金融機関の予想で10万〜12.5万ドル(1ドル=158円換算で約1,580万〜1,975万円)といわれています。
この予想は、2026年10月7日時点の価格(約8.4万ドル・約1,330万円)より、約2〜5割高い水準です。
大手金融機関の予想の内訳は、次のとおりです。
まず、米国の調査会社バーンスタインは、2026年8月に2026年末の価格を12.5万ドルと予想しています。
次に、英国の大手銀行スタンダードチャータード銀行は、2026年2月に2026年末の価格を10万ドルと予想しています。
また、米国の大手銀行シティグループは、2026年9月末に、今後12か月の価格を11.3万ドルと予想しています。
一方で、2026年の価格について、慎重な見方を示していた金融機関や専門家もいます。
スタンダードチャータード銀行は、2026年末に10万ドルと予想する一方で、その前にいったん5万ドル(約790万円)まで下がる可能性も示していました。
米国の大手資産会社フィデリティで世界の経済の分析を担当するジュリアン・ティマー氏は、2025年12月に、2026年は価格が伸び悩む年になりうるとの見方を示しました。
ティマー氏は、6.5万〜7.5万ドル(約1,027万〜1,185万円)を、価格がそれ以上は下がりにくい水準とみていました。
Q.2030年までに1ビットコインはいくらになる見込みですか?
A.2030年の1ビットコインの価格は、主な予想で30万〜120万ドル(1ドル=158円換算で約4,740万〜1億8,960万円)です。
米国の投資会社ARK Investは、2030年の価格を弱気シナリオで約30万ドル、基本シナリオで約71万ドル(約1億1,200万円)、強気シナリオで約120万ドルとしています。
ARK Investは2025年11月に、強気シナリオを約150万ドルから引き下げました。
一方、英国のスタンダードチャータード銀行は、2030年末に50万ドル(約7,900万円)と予想しています。
同行は2025年12月に、50万ドルに届く時期を2028年から2030年へ遅らせています。
2030年の予想は、2026年10月7日時点の約8.4万ドルと比べると、約3.6〜14倍にあたります。
Q.ビットコインは2028年にいくらになる見込みですか?
A.2028年末のビットコインの価格は、英国の大手銀行スタンダードチャータード銀行の予想で30万ドル(1ドル=158円換算で約4,740万円)といわれています。
この予想は、スタンダードチャータード銀行が2025年12月に示したもので、2026年10月7日時点の約8.4万ドルの約3.6倍にあたります。
ただし、同行は2026年2月に2026年末の予想を大きく引き下げており、2028年の数字を見直したかどうかは報道では明らかになっていません。
2026年10月時点の報道では、2028年の価格を具体的に示している金融機関は、スタンダードチャータード銀行のほかに見当たりません。
2028年は、次の半減期が4月ごろに予定されている年です。
半減期によって、1日に新しく発行されるビットコインは約450BTCから約225BTCに減ります。
過去の4年サイクルでは、ビットコインの価格が半減期の約1年半後に最高値をつけてきたため、4年サイクル説が続くなら、2028年は最高値に向かう途中の年にあたります。
Q.ビットコインは10年後どうなると予想されていますか?
A.ビットコインの10年後(2036年ごろ)に最も近い時期の予想では、米国の調査会社バーンスタインが、2033年末に約100万ドル(1ドル=158円換算で約1億5,800万円)としています。
ただし、10年後をちょうど対象にした機関の予想はほとんどありません。
10年後の水準は、2030年の予想と、2045〜2050年の超長期の予想を手がかりに考えることになります。
2030年の予想は、米国の投資会社ARK Investの基本シナリオで約71万ドル(約1億1,200万円)です。
超長期では、ビットコインを大量に保有する米国企業Strategyのマイケル・セイラー会長が、2024年7月に、2045年に1,300万ドル(約20.5億円)という見方を示しました。
また、米国の投資会社VanEckは、2026年1月に、2050年の価格を基本シナリオで290万ドル(約4.6億円)と予想しています。
一方で、VanEckの弱気シナリオは2050年に13万ドル(約2,050万円)で、年平均約2%しか上がらないという、長期でもほとんど値上がりしない見方です。
10年後は、価格の予想以上に、規制や技術、ほかの資産との競争によって大きく変わりうる期間です。
ビットコインの今後は上昇と下落の両シナリオを知って余剰資金×積立で備える

本記事では、ビットコインの今後について、各専門家の予想をもとに、上がる理由や下がる場合のシナリオを中心に解説しました。
ビットコインの今後は、上がるとする予想が優勢な一方で、下落のシナリオも想定しておく必要がある局面にあります。
ビットコインの価格は、2026年10月7日時点で約1,330万円(約8.4万ドル)で、大手金融機関の予想(10万〜12.5万ドル)を下回り、最高値からも約3割低い水準です。
過去には、最高値から7割半ば〜8割半ばの暴落を3回経験し、そのたびに約2年4か月〜約3年3か月かけて最高値を更新してきましたが、今後も同じように回復する保証はありません。
上がるか下がるかを当てにいくのではなく、どちらに転んでも続けられる買い方を選んでおけば、ビットコインの価格が大きく動いたときにも慌てずに判断できます。
どちらに転んでも続けられる買い方の要点は、以下の4つです。
- 当面使う予定のない余剰資金で、長期保有を前提にする
- 高い価格で買うのが心配なら、少額の積立で買う時期を分ける
- レバレッジ取引ではなく、金融庁に登録された業者で現物取引からはじめる
- 長期保有するなら、レンディングで保有量を増やす方法も選択肢になる
なお、私たちPBR LENDINGでは、お客様の大事なビットコインをコールドウォレットで管理し、暗号資産セキュリティプラットフォーム「Fireblocks(ファイアブロックス)」を導入しており、管理体制の強化や情報の開示に努めています。
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