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暗号資産(仮想通貨)にはなぜ価値がある?価格が決まる仕組みやリスクについて解説
暗号資産の入門書

公開日:2026年9月1日
最終更新日:2026年9月1日
暗号資産(仮想通貨)はなぜ価値があるのか、その理屈が腑に落ちないまま、手を出せずにいる人が多くいます。
暗号資産には、株式のように企業の利益を受け取る権利も、不動産のように土地や建物という実物もなく、価値を裏付けるものが存在しません。
それなのに、1BTCが1,000万円を超える価格をつけたこともあります。
価値がある理由を知らないまま値動きだけを追いかけると、下がれば不安で手放し、上がれば下落するのではと焦って売り、また買い直すことになりがちです。
安く売って高く買うことを繰り返していると、暗号資産を持ち続けていれば得られた利益を自分で削ってしまいます。
本記事では、暗号資産になぜ価値があるのか、価値の裏付けや価値がなくなる危険性について解説しています。
この記事を読むことで、暗号資産の価値について自分の言葉で説明でき、納得したうえで少額からでも始めてみるかどうかを判断できます。
なお、以下の記事では暗号資産の基本情報や代表的な銘柄について解説しています。
暗号資産(仮想通貨)とは?代表的な銘柄や日本円との違いについて解説
目次
暗号資産にはなぜ価値がある?3つの理由を解説

暗号資産になぜ価値があるかというと、以下3つの理由があります。
例えば、暗号資産の代表格であるビットコイン(BTC)は、発行される枚数が2,100万枚までとプログラムで決められています。
この仕組みは、金(ゴールド)と似ており、金(ゴールド)は人の手で作り出せず、掘り出せる量にも限りがあるからこそ高い価値を有しています。
ビットコイン(BTC)も同じように、数に限りがあるため、価値が生まれやすいのです。
ただし、暗号資産の価値を支えているのは希少性だけではありません。
希少性・信頼性・需要の3つは、それぞれ独立しているのではなく、互いに支え合う関係にあります。
まず、改ざんできない技術があるから、発行のルールが守られ、希少性が保たれます。
そして、希少性と技術の両方を信頼できるから、暗号資産を使う人や買う人が世界中で増えていきます。
| 価値を支えるもの | 中身 | これがないとどうなるか |
|---|---|---|
| 希少性 | 発行ルールが決まっており、勝手に増やせない | 限りなく増やされ、1枚あたりの価値が薄まる |
| 信頼性 | 取引記録を書き換えられない | 誰が何枚持っているかを誰も証明できない |
| 需要 | 世界中に使う人・買う人がいる | 売買が成立せず、価格そのものがつかない |
ここでは、暗号資産になぜ価値があるのかをそれぞれ詳しく見ていきます。
発行上限があり金(ゴールド)と同じように希少性がある
暗号資産(仮想通貨)の多くは、発行できる枚数や発行のペースがあらかじめプログラムで決められています。
その中でも代表的なビットコイン(BTC)は、発行上限が2,100万枚と定められており、あとから誰かの判断で増やすことは原則としてできません。
この上限は、中央銀行が通貨を増やしすぎて価値が下がるインフレと同様のことを防ぐ目的で設計されました。
約4年ごとに新規発行量が半分になる半減期を繰り返すことで、合計が2,100万枚に収まる仕組みです。
なお、発行上限の有無は通貨ごとに異なり、イーサリアム(ETH)のように発行枚数の上限を持たない通貨もあります。
ただしその場合でも、発行ペースはプログラムで決まっており、誰かが勝手に増やすことはできない点は共通しています。

発行枚数の上限が価値につながるのは、総量が決まっているものには希少性が生まれ、欲しい人が増えたときに1枚あたりの価値が上がりやすくなるからです。
新たに作り出せず、掘り出せる量にも限りがある金(ゴールド)が、高い価値を保ち続けているのと同じ理屈です。
ビットコイン(BTC)がデジタルゴールドと呼ばれるのは、金(ゴールド)と同じく供給に限りがあるからです。
ビットコイン(BTC)の上限を変えるには、世界中でこの仕組みを動かしている参加者の大多数が同意する必要があり、現実的には極めて困難だとされています。
そのため、2026年8月時点でビットコイン(BTC)は全体の95%にあたる約2,007万枚が発行済みとされ、2,100万枚すべての発行が完了するのは、2140年ごろと見込まれています。
残りわずか5%を100年以上かけて少しずつ発行していくため、新たに手に入るビットコイン(BTC)は年々減り続けます。
こうして供給が絞られていく仕組みが、希少性という価値の土台になっています。
ブロックチェーンによって取引の記録が改ざんできず信頼性が高い
暗号資産に価値があるのは、ブロックチェーン(取引の記録を鎖のようにつないで保存する技術)によって記録が改ざんできず、信頼性が高いからです。
ブロックチェーンの記録が改ざんできない理由は、中央の管理者を置かずに、以下3つの仕組みが組み合わさっているためです。
- 世界中に分散した多数のコンピューターが同じ記録を保存している
- 記録のまとまり(ブロック)が前の記録の内容を含む形でつながっている
- 書き換えには膨大な計算が必要

さらに、ブロックチェーン上の取引の記録は公開されていて、誰がいつ何枚送ったかを誰でも確認できます。
改ざんできないことと、それを誰もが検証できる透明性がセットになっているからこそ、信頼が成り立ちます。
このように、事実上誰も嘘をつけない状態を、ブロックチェーンは技術だけで作り出しています。
この信頼性こそが、暗号資産の価値を支える2つ目の理由です。
送金・決済に使う人や投資する企業が世界中で増え需要が高まっている
暗号資産の価値を支える3つ目の理由は、世界中で暗号資産に対する需要が高まっていることです。
希少性と信頼性は価値の土台ですが、欲しい人がいて実際に売買が成立して、はじめて価格が生まれます。
価格は買いたい人と売りたい人のバランスで決まるため、いくら希少で改ざんできなくても、欲しい人がいなければ価値はつきません。
逆に、使いたい人や買いたい人が増え続ければ、限られた供給を多くの人が求めることになり、価値は高まっていきます。
暗号資産の需要は大きく分けて、日常で使うための需要と、資産として持つための需要の2つから生まれています。
まず、日常で使うための需要として、暗号資産は銀行を介さず海外へ直接送金できます。
例えば、海外で働く人が母国の家族に仕送りをする場合、銀行経由では着金まで数日かかり、手数料も数千円になることがあります。
暗号資産なら土日でも数分から数十分で届き、手数料も少額に抑えられます。
また、決済に使える場面も広がっており、国内ではビックカメラの一部店舗が、海外では大手決済サービスのPayPalなどがビットコイン(BTC)での支払いに対応しています。
さらに、アルゼンチンやトルコのように自国の通貨が急激に価値を失った国では、資産の避難先として暗号資産を買う人が増えました。
次に、資産として持つための需要として、2024年1月に米国でビットコイン(BTC)の現物ETF(株式のように証券取引所で売買できる投資信託)が承認されました。
年金基金や保険会社などの機関投資家は、ルール上、暗号資産を直接買えないことが多いのですが、ETFなら株式と同じ形で投資できるため、巨額の資金がビットコイン(BTC)に流れ込みやすくなりました。
この流れを受けて、上場企業がビットコイン(BTC)の保有を表明する動きが続いています。
暗号資産の需要の広がりは、日本国内の数字にも表れています。
日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の統計では、国内の暗号資産取引に関わる口座数は、2026年2月時点で、1,403万8,426口座となり、1,400万を突破しています暗号資産の口座数は、1人で複数の取引所に口座を持つ場合も重複して数えられているため、実際の利用者数はこれより少ないものの、日本の人口の約1割に相当する規模です。
このように、海外への送金や決済といった日常の使い道から、機関投資家や上場企業による大口の投資、そして日本国内での口座開設の広がりまで、実体のないデータに世界中から本物の資金が流れ込んでいます。
使う人と買う人が増え続ける限り、限られた供給を多くの人が求める状態が続くため、価値は保たれます。
この需要の高さが、暗号資産の価値を支える3つ目の理由です。
暗号資産の価値に裏付けはある?価格が決まる仕組みについて解説

暗号資産には、国家や実物による価値の裏付けはありません。
円のような法定通貨は国が保証しているという安心感に、株式は企業が持つ資産や稼ぐ利益に支えられていますが、暗号資産には、そうした裏付けにあたるものが存在しません。
裏付けがなくても暗号資産に価値がつくのは、その代わりとなる信頼性と需要が価値を支えているからです。
また、裏付けを持たないぶん、価格は需要と供給のバランスで決まり、半減期・ETF承認・各国の規制・金融政策の動向といった事象で大きく動きます。
ここでは、暗号資産の価値に裏付けがあるのか・価格が決まる仕組みについて解説していきます。
暗号資産に国家や実物による価値の裏付けはない
結論からお伝えすると、暗号資産に国家や実物による価値の裏付けはありません。
実際に、日本銀行(日銀)は公式に、暗号資産は裏付け資産をもっていないと説明しています。
参照メディア:日本銀行|暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?日本銀行(日銀)の解説では、暗号資産は国家や中央銀行が発行するものではないため、法定通貨にはあたりません。
また、円やドルのような裏付け資産も持たないため、利用者の需給などさまざまな要因で価格が大きく変動する傾向にあるとされています。
金融庁も同様に、暗号資産は法定通貨ではないこと、価格が変動することを利用者に注意喚起しています。
参照メディア:金融庁|暗号資産の利用者のみなさまへつまり、暗号資産は、円のように国家が価値を保証しているわけでも、金(ゴールド)のような交換可能な実物の資産によって価値が裏付けられているわけでもありません。
なお、例外としてUSDTやUSDCといったステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨を裏付けとして発行しているため、価値の裏付けを持っています。
日本の法律でも、こうしたステーブルコインは電子決済手段として、暗号資産とは別に扱われています。
ステーブルコインやUSDT・USDCについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ステーブルコインはどこで買う?仕組みやビットコイン(BTC)との違いを解説
USDT(テザー)とは?日本円にする方法や将来性についてわかりやすく解説
USDC(USD Coin)とは?価格が安定する仕組み・USDTとの違い・危険性について徹底解説
このように、価値の裏付けがないというのは、暗号資産の価値を保証してくれる存在がどこにもないということです。
銀行預金には国の保護があり、株式には企業の資産が残りますが、暗号資産は価格がゼロになっても誰も補償してくれません。
だからこそ、暗号資産を保有するなら、価格が大きく動くことも、価値を失う可能性があることも、事前に理解しておく必要があります。
裏付けがなくても価値がつくのは信頼性と需要があるから
暗号資産に裏付けとなる資産等がなくても価値がつくのは、ブロックチェーンにより取引の改ざんができない信頼性の高さと、世界中で高まる需要があるためです。
実は、私たちが使っている日本円も同じで、実物資産による裏付けはありません。
裏付けがなくても価値がつく仕組みは、日本円をみるとよくわかります。
例えば、1万円札は紙とインクでできた紙片であり、材料そのものに1万円分の価値があるわけではありません。
かつては金本位制といって、紙幣を持ち込めば同じ価値の金と交換できる仕組みがありましたが、1971年に米国がドルと金の交換を停止して以降、世界の主要な通貨は実物資産による裏付けがない状態で機能しています。
日本円も1971年まではドルを通じて間接的に金と結びついていましたが、ドルと金の交換が停止されて以降は、実物資産による裏付けがなくなりました。
このように裏付けがなくなった後も円が使えるのは、日本という国家への信頼と、誰もが円を受け取ってくれるという事実があるからです。
通貨の価値は、もともと実物ではなく、信頼と需要で成り立っているといえるのです。
暗号資産は、その信頼の担い手を国家からプログラムと技術に置き換えたものだといえます。
| 項目 | 日本円 | 暗号資産(ビットコイン) |
|---|---|---|
| 発行主体 | 日本銀行 | 存在しない(プログラムが自動発行) |
| 実物の裏付け | なし | なし |
| 価値を支えるもの | 国家への信頼と法律 | 発行上限のルールと技術、利用者の需要 |
| 発行量の調整 | 中央銀行の判断で変えられる | 原則として変えられない |
| 法的な位置づけ | 法定通貨 | 法定通貨でない (資金決済法上の財産的価値) |
| 価格の変動 | 小さい | 大きい |
暗号資産は、裏付けとなる実物資産がないと公的機関が明言しているにもかかわらず、国内だけで1,400万を超える取引用口座が開設されています。
この事実は、暗号資産の価値がその技術に対する信頼性と需要とで支えられていることの表れです。
半減期・ETF承認・各国の規制・金融政策の動向が価格を大きく動かす
暗号資産(仮想通貨)の価格を大きく動かすのは、半減期・ETF承認・各国の規制・金融政策の動向の4つです。
暗号資産の価格は取引所での売り注文と買い注文のバランスだけで決まり、株式のように適正価格を計算する土台がないため、需給を動かす要素がそのまま価格に反映されます。

①半減期
半減期とは、新しく発行される量がおよそ4年ごとに半分になる仕組みのことです。
ビットコイン(BTC)は、取引の記録をまとめる作業(マイニング)をした人に、報酬として新しいビットコイン(BTC)を支払っています。
この報酬が、新しいビットコイン(BTC)が世の中に出てくる唯一の入り口です。
その報酬の量が約4年ごとに半分になるため、新規の供給も半分に減ります。
新規の供給が減るため、需要が変わらなくても需給のバランスが変わります。
直近では2024年4月に実施され、次回は2028年ごろと見込まれています。
過去の半減期のあとには価格が上昇した経緯がありますが、事前に期待が価格に織り込まれて大きく反応しないこともあり、必ず上がるわけではありません。
②現物ETFの承認
現物ETFとは、運用会社が実際にビットコイン(BTC)を買って保管し、その価値に連動する投資成果を目指す上場投資信託です。
株式と同じように証券取引所で売買できるため、2024年1月に米国で承認されて以降、証券口座を持っていれば誰でもビットコイン(BTC)の値動きに連動する商品を買えるようになりました。
ETFに資金が入るほど運用会社がビットコイン(BTC)を買い増すため、これまでビットコイン(BTC)を直接買えなかった機関投資家の巨額の資金が、ETFを通じて流れ込み、価格を押し上げる要因になっています。
一方で、ETFから資金が引き上げられれば、運用会社がビットコイン(BTC)を売却するため、価格を下げる要因にもなります。
③各国の規制
各国の規制には、取引を禁止したり制限したりするものと、ルールを明確にして参加しやすくするものの2種類があります。
前者は価格を下げる要因に、後者は価格を上げる要因になります。
取引が禁止・制限されれば、参加者が減って売りが増えやすくなります。
例えば、2021年に中国が暗号資産の取引とマイニングを全面的に禁止した際は、世界最大級の参加者を失うことになり、ビットコイン(BTC)の価格は数週間で大きく下落しました。
逆に、ルールが明確になると、様子を見ていた企業や機関が参加しやすくなり、買いにつながることがあります。
日本では2017年に改正資金決済法が施行され、暗号資産交換業者の登録制が導入されました。
これにより取引所が金融庁の監督下に置かれ、利用者保護の仕組みが整ったことから、安心して口座を開設する人が増えました。
また、米国の現物ETF承認も、規制当局が認可したことで機関投資家が参加できるようになり、買いにつながった規制の1つです。
つまり、規制は必ず価格を下げるものではなく、禁止や制限なら売り、ルールの明確化なら買いというように、内容しだいでどちらにも働きます。
ニュースで規制という言葉を見たときは、参加者を減らす内容なのか、参加しやすくする内容なのかを見分けることが大切です。
④金融政策の動向
各国の中央銀行が金利を上げ下げして、世の中に出回る資金の量を調整すると、その影響は暗号資産にも及びます。
金利が上がると、銀行にお金を預けるだけで利息が増えるため、わざわざ値動きの大きい暗号資産を持つ理由が薄れます。
その結果、暗号資産から資金が引き上げられ、価格が下がりやすくなります。
逆に金利が下がると、預金では増えないので、より高い利益を狙って暗号資産にお金が流れ込みやすくなります。
以上4つの要因のうち、半減期は新しく発行される暗号資産の量を減らし、残りの3つは買いたい人や売りたい人の数を変えます。
どれも需要と供給のバランスを動かすという点で共通しています。
暗号資産のニュースを見るときは、このニュースの影響で買いたい人が増えるのか減るのか、を考えると値動きの理由が分かりやすくなります。
暗号資産の価値はなくなる?リスクについて解説

結論からお伝えすると、暗号資産(仮想通貨)の価値がなくなる可能性はあります。
暗号資産の価値を支えているのが、希少性・信頼性・需要である以上、信頼が崩れたり需要が消えたりすると、価値も失われてしまうからです。
実際に、2022年に起きたTerraUSD(UST)のように、価値がほぼゼロになった暗号資産が存在します。
ここでは、暗号資産の価値を失いかねない3つのリスクについて解説していきます。
ニュースや投機によって価格が激しく変動するリスクがある
暗号資産には、ニュースや投機によって価格が1日で10%以上変動するリスクがあります。
暗号資産の価格が大きく動くのは、株式のような妥当な価格の基準がないからです。

株式の場合、企業の利益や資産といった数字をもとに、この会社の株はだいたい何円が妥当かという目安を計算できます。
価格がその目安から大きく離れると、割安だと判断した投資家が買い、割高だと判断した投資家が売るため、価格は自然と目安の近くに戻っていきます。
一方、暗号資産にはその価値の裏付けとなる利益も資産もないため、妥当な価格を計算する土台がありません。
価格を判断する材料は、これから上がりそうかという期待と、下がりそうかという不安だけです。
そのため、良いニュースが出れば期待だけで買いが集まって価格が急騰し、悪いニュースが出れば不安だけで売りが殺到して急落します。
どこまで上がれば高すぎるのか、どこまで下がれば安すぎるのかを判断する基準がないため、値動きに歯止めがかかりにくいのです。
このように価格の基準がない暗号資産は、規制のニュース、著名人の発言、世界経済の変化といった事象に敏感に反応します。
| 種類 | 時期 | 出来事 | 価格への影響 |
|---|---|---|---|
| ニュース | 2021年5月 | テスラのイーロン・マスク氏がビットコイン(BTC)での車の購入受け付け停止を発表 | ビットコイン(BTC)が1日で1割以上下落 |
| ニュース | 2021年5月〜9月 | 中国が暗号資産の取引とマイニングを段階的に禁止 | 5月の高値から約半分まで下落 |
| ニュース | 2022年11月 | 大手取引所FTXが経営破綻 | ビットコイン(BTC)が1週間で約25%下落 |
| ニュース | 2024年8月5日 | 日経平均が歴史的な急落 | 同じ日にビットコイン(BTC)も1日で約15%下落 |
| 投機 | 2021年 | イーロン・マスク氏がドージコインについて繰り返し投稿 | 投稿のたびに急騰と急落を繰り返し、一時は時価総額で上位10位に |
| 投機 | 2021年11月〜2022年11月 | 上がるから買う、買うから上がるという投機資金の流入で、ビットコイン(BTC)が史上最高値の約6万9,000ドルに | その後1年で約1万6,000ドルまで約7割下落 |
このように、暗号資産の価格は短期間で半分以下になる場面が何度も起きています。
値動きの大きさ自体は避けられないため、重要なのは下落局面で売らずに済む資金で保有することです。
当面使う予定のない余剰資金であれば、暗号資産の価格が下落しても回復を待つ選択ができます。
以上のように、暗号資産はニュースや投機によって価格が激しく変動するリスクがあるため、余剰資金で保有することが前提になります。
ハッキングや詐欺で盗まれると取り戻しにくいリスクがある
暗号資産には、ハッキングや詐欺で盗まれると取り戻しにくいリスクがあります。
ブロックチェーンの記録そのものは改ざんが極めて困難ですが、暗号資産を保管する場所は別の話です。
国内でも2018年1月に、大手交換業者のコインチェックがハッキングを受け、約580億円分の暗号資産NEM(ネム)が外部へ流出する事件が起きました。
当時としては世界最大級の流出額で、被害を受けた利用者は約26万人にのぼります。
原因は、ブロックチェーンの仕組みが破られたことではなく、コインチェックの管理体制にありました。
コインチェックは、暗号資産を動かすための秘密鍵を、インターネットに常時つながった状態(ホットウォレット)で保管していました。
さらに複数の承認がないと送金できない仕組み(マルチシグ)も導入していなかったため、外部から侵入した第三者に一度に送金されてしまったのです。
事件後、コインチェックは自己資金で被害者に約460億円を補償し、同年4月にはマネックスグループの傘下に入りました。
また、この事件をきっかけに金融庁が交換業者への検査を強化し、業界全体のセキュリティ基準が見直されることになりました。
ただし、盗まれた資産が常に事業者によって補償されるとは限りません。
登録を受けた交換業者には、利用者の資産を業者自身の資産と分けて管理する義務がありますが、補償そのものが法律で義務づけられているわけではありません。
実際に、2014年に当時世界最大の取引所だったマウントゴックスがハッキングで約470億円分のビットコイン(BTC)を失った事件では、同社がそのまま経営破綻したため、利用者への返還が始まるまで10年以上かかりました。
自分のウォレットで管理している暗号資産が盗まれた場合は、補償してくれる相手がそもそも存在しません。
また、金融庁は、暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えているとして、詐欺や悪質商法への注意を呼びかけています。
実在しない銘柄への投資の勧誘や、偽サイトへ誘導してパスワードにあたる情報(秘密鍵やシードフレーズ)を盗む手口も報告されています。
このように、暗号資産は取引所のハッキングでも、詐欺でも、自分の管理ミスでも、一度失うと戻らない可能性が高い資産です。
この補償のなさは、誰にも管理されないという暗号資産の自由さと表裏一体のリスクです。
だからこそ、盗まれてから取り戻すのではなく、盗まれないための対策を自分で講じることが重要になります。
具体的には、金融庁に登録された交換業者を使う、二段階認証を必ず設定する、大きな金額を長期で持つならインターネットから切り離したウォレット(コールドウォレット)で保管する、といった方法があります。
規制の変更やプロジェクトの停滞で価値がなくなるリスクがある
暗号資産には、規制の変更やプロジェクトの停滞をきっかけに、価値そのものがなくなるリスクがあります。
一時的な価格の下落であれば回復する可能性がありますが、ここで紹介するのは、回復せずにそのまま価値を失うケースです。
1つ目は、取引や保有そのものを禁止する規制の変更です。
主要な国が取引を禁止すれば、その国の利用者は暗号資産を売却するか国外へ移すしかなくなり、その国を拠点とするプロジェクトは事業を続けられなくなります。
実際に、2021年に中国が暗号資産の取引を全面的に禁止した際には、中国発の取引所やプロジェクトの多くが国外へ移転するか、活動を停止しました。
また、特定の銘柄が規制当局から違法と判断されると、取引所から一斉に上場廃止されて売買の場を失い、価値が大きく損なわれることもあります。
各国の制度は今後も見直しが議論されていくとみられ、方向性を断定することはできません。
2つ目は、プロジェクトの停滞です。
暗号資産の多くは、開発チームがネットワークの改善を続けることで信頼性を保っています。
そのため、開発が止まり、使う人が離れれば、需要そのものが消えていきます。
実際、2017年から2018年にかけて新しい銘柄が次々と生まれたブームの時期には、資金調達から4か月以内に半数以上のプロジェクトが活動を停止したという調査もあります。
なかでも、高い利回りをうたって人気を集めたビットコネクト(BCC)は、2018年に当局の警告を受けてサービスを停止し、価格は数日でほぼゼロになりました。
後に米国の裁判所は、その実態が詐欺だったと認定しています。
また、2022年のTerraUSD(UST)のように、仕組みそのものに欠陥があり、数日で価値がほぼゼロになった例もあります。
一方で、ビットコイン(BTC)のように、管理者をもたず、2009年の稼働開始からほぼ止まらずに動き続け、参加者が広がり続けている銘柄は、価値がゼロになりにくいと考える見方もあります。
ただし、これは価値がゼロになりにくいという話であって、価値がゼロにならないという保証ではありません。
そのため、暗号資産を購入する際は、銘柄ごとに、希少性・信頼性・需要という価値を支える3つの条件が保たれているかを確認することが大切です。
暗号資産の価値を理解したうえで始める方法を初心者向けに3STEPで解説

暗号資産(仮想通貨)取引は、次の3ステップで始められます。
価値の仕組みとリスクを理解したうえで、それぞれのリスクへの対策を組み込みながら進められる手順です。
この3ステップは、価格変動・ハッキングや詐欺・プロジェクトの停滞という暗号資産のリスクへの対策にもなっています。
| ステップ | 対策になるリスク |
|---|---|
| 金融庁に登録済みの国内取引所を選ぶ | 詐欺・悪質業者 |
| 少額で時価総額の大きい銘柄を買う | 価格変動・プロジェクトの停滞 |
| 二段階認証やウォレットで守る | ハッキング・盗難 |
STEP1:金融庁登録済みの国内取引所を選び口座を開設する
最初のステップは、金融庁の登録を受けた国内の暗号資産取引所を選び、口座を開設することです。
金融庁は、暗号資産交換業者には登録が必要であり、利用する際は登録を受けた事業者かどうかを確認するよう求めています。
登録業者には、以下のような義務が課されています。
- 利用者の資産を業者自身の資産と分けて管理する(分別管理)
- ハッキングなどに備えたセキュリティ体制を整える
- 金融庁の監督と検査を受ける
一方で、登録のない海外の取引所やSNS経由で勧誘してくる暗号資産交換業者は、登録制度の外にいるため、トラブルが起きても金融庁が介入できず、預けた資産が戻らないリスクがあります。
詐欺が含まれている場合もあるため、近づかないのが安全です。
国内取引所の登録の有無は、金融庁が公表している暗号資産交換業者の一覧で確認できます。
参照メディア:金融庁|暗号資産交換業者登録一覧この一覧で登録を確認したうえで、次の流れで口座を開設します。
- ①取引所の公式サイトやアプリから、メールアドレスなどを登録する
- ②本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を提出する
- ③審査完了の連絡が来たら、取引を始められる
口座開設は、スマートフォンだけで完結する取引所が多く、審査も早ければ当日から数日で完了します。
最初に登録の確認を行うだけで、詐欺的な業者に資産を預けてしまう事故の多くを避けられます。
STEP2:少額を入金しビットコインなど時価総額の大きい銘柄を購入する
2つ目のステップは、開設した口座に少額を入金し、ビットコイン(BTC)など時価総額の大きい銘柄から購入することです。
銘柄選びで時価総額を目安にする理由は、暗号資産の価値を支える3つの理由(希少性・信頼性・需要)と直結しているからです。
時価総額が大きい銘柄は、それだけ多くの参加者が価値を認めており、売りたいときに買い手が見つかりやすい状態にあります。
はじめて暗号資産を購入する人には、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)がおすすめです。
暗号資産の購入の手順は、以下の通りです。
- ①開設した口座に、銀行振込などで日本円を入金する
- ②購入する銘柄を選ぶ(最初はビットコイン(BTC)など時価総額上位から)
- ③金額を指定して購入する
なお、多くの取引所には「販売所」と「取引所」という2つの買い方があります。

販売所は操作が簡単な一方、売値と買値の差(スプレッド)という実質的なコストが大きめで、同じ銘柄でも取引所形式のほうが安く買えることが多くあります。
最初は販売所で慣れて、その後に取引所を利用することで、コストを抑えられます。
名前を聞いたことのない銘柄が大きく値上がりしているように見えても、その価値を何が支えているのかを自分の言葉で説明できないうちは、手を出さないようにしましょう。
STEP3:二段階認証やウォレットでセキュリティ対策をする
3つ目のステップは、二段階認証やウォレットでセキュリティ対策をすることです。
購入したら終わりではなく、盗まれないための設定を済ませて、はじめて安心して暗号資産を保有できます。
セキュリティ対策の手順は、以下の通りです。
- ①二段階認証を設定する
- ②パスワードを使い回さず、公式サイトはブックマークから開く
- ③保有額が増えたらウォレット(コールドウォレット)への移動を検討する
まず、二段階認証(パスワードに加えて、スマートフォンの認証アプリなどでもう一段階確認する仕組み)を必ず設定しましょう。
理由は、パスワードが漏れても、これだけで不正ログインの多くを防げるためです。
あわせて、取引所の公式サイトはブックマークから開くようにし、SNSやメールに届いたリンクからログインしないことも大切です。
偽サイトへ誘導して秘密鍵やパスワードを盗む手口への、いちばん簡単な対策になります。
ここまでの対策は自分のアカウントを守るものですが、取引所そのものがハッキングされた場合には防げません。
そこで保有額が大きくなってきたら、ウォレット(暗号資産を保管するための入れ物)への移動も選択肢になります。
取引所に置いたままだと売買はしやすい一方で、業者側の事故の影響を受ける可能性があるので注意が必要です。
自分で管理するウォレット、とくにインターネットから切り離して保管するコールドウォレットに移せば、ハッキングの影響を受けにくくなります。
ただし、パスワードにあたる情報(秘密鍵やシードフレーズ)を失うと取り出せなくなるため、管理は自己責任になります。
暗号資産にはなぜ価値があるのかに関するよくある質問

ここでは、暗号資産になぜ価値があるのか、よくある質問と回答をまとめています。
暗号資産が価値を保っている仕組みや、価格が上がる理由についてまとめているので、気になる方は確認してみてください。
Q.暗号資産はどのようにして価値を保っているのでしょうか?
A.暗号資産は、発行ルールによる希少性、ブロックチェーンの信頼性、世界中の需要の3つで価値を保っています。
円と違って発行量を勝手に増やせないため、供給の増加で1枚あたりの価値が薄まりにくい仕組みです。
また、取引記録は世界中のコンピューターが分け合って保存しており、改ざんが極めて困難です。
そして、送金や決済に使う人、購入する企業が世界中に広がっています。
国家の保証の代わりに、この3つが互いに支え合うことで価値が保たれています。
Q.暗号資産の価格が上がる理由は何ですか?
A.買いたい人が売りたい人より多くなることが、暗号資産の価格が上がる直接の理由です。
そのきっかけとして代表的なのは、半減期で新規発行量が減ること、現物ETFの承認や企業の参入でまとまった資金が入ること、規制の整備で参加しやすくなること、金融政策の変化で資金が流れ込みやすくなることの4つです。
いずれも、需要を増やすか供給を減らすかのどちらかに働くという共通点があります。
Q.暗号資産はなぜ儲かるのでしょうか?
A.暗号資産が儲かると言われる理由は、買ったときより価格が上がったときに売れば、その差額が利益になるからです。
需要の拡大局面では価格が大きく上がることがあり、これが売却益につながります。
ほかにも、保有している暗号資産を貸し出して、利息として数量を増やす方法(レンディング)もあります。
ただし、必ず儲かるとは限りません。
暗号資産の価格は短期間で大きく下がる場面もあり、損失が出る可能性も同じようにあります。
また、暗号資産で得た利益は原則として雑所得となり、給与などと合算して課税されます。
利益の仕組みとリスク、税金は、セットで理解しておく必要があります。
Q.暗号資産には本源的価値はありますか?
A.暗号資産は、企業の利益や配当のような、計算のもとになる本源的価値をもっていません。
この点は株式や債券と大きく異なります。
ただし、本源的価値がないことは、価値がないことと同じではありません。
金(ゴールド)も利益を生みませんが、希少性と信頼性によって長く価値を保っています。
暗号資産(仮想通貨)も同じように、発行ルールによる希少性、ブロックチェーンの信頼性、世界中の需要が価値の根拠になっています。
日本の資金決済法でも、財産的価値として位置づけられています。
暗号資産にはなぜ価値があるのかを理解して少額から始めよう

本記事では、暗号資産になぜ価値があるのか、価値の裏付けや価値がなくなる危険性について解説しました。
暗号資産に価値があるのは、発行ルールによる希少性、記録を改ざんできない技術の信頼性、そして世界中で高まる需要、この3つが互いに支え合っているからです。
日本銀行が明言しているとおり、暗号資産に国家や実物による裏付けはありません。
しかし、日本円もまた1971年以降、実物の裏付けなしで機能しています。
通貨の価値は、もともと信頼と需要によって支えられているという点で、暗号資産と円は共通しています。
違うのは、その信頼を国家が守っているか、プログラムと技術が守っているかです。
だからこそ、暗号資産の価値を支える信頼と需要が揺らげば、価格が大きく下がる場面は今後も起こりうると考えられます。
暗号資産における値動きの大きさ、盗難や詐欺、規制の変更といったリスクを理解したうえで、金融庁登録済みの取引所を選び、余裕資金の範囲で少額から始めましょう。
なお、すでに暗号資産を保有している人は、売らずに保有枚数を増やす選択肢としてレンディングがあります。
私たちPBR LENDINGでは、年利率10%~12%でレンディングサービスを行っています。
以下のリンク先では、PBR LENDINGについて紹介しているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
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